俊敏で正確なステアリングフィール「レクサスLC」【最新スポーツカー 車種別解説者 LEXUS LC】

2017年のデビューから6年経てもなお際立つ造形美を誇る「レクサスLC」。シャープかつエレガントな美しいフォルムは、その能力の高さも容易に想像させる個性を放っている。スポーツカーとしては希少な縦置き5ℓV8エンジン搭載モデルはコンバーチブルも揃えて、ドラマチックでエモーショナルな顔を見せる。毎年施される改良で進化を遂げつつ、単なるラグジュアリーカーにはない俊敏で正確なドライブを楽しむスポーツカーと言えるだろう。
REPORT:佐野弘宗(本文)/工藤貴宏(写真解説) PHOTO:神村 聖

抜けるような快音が魅力の5.0ℓV8ユニット

LCは日本唯一のラグジュアリークーペだ。価格的には日産GT-Rに匹敵するが、その最大の魅力は速さではなく、街なかで見掛けると息をのむデザインに高い質感、肌ざわり、そして贅沢な存在感に置くところが、速さ一辺倒(?)のGT-Rとの決定的な違いである。

エクステリア

デビューから6年が経つが、今なお色褪せない美しさ。リヤスタイルはキャビン後方を大胆に絞り込むことで小さく見せつつ、リヤフェンダーの張り出しを強調しているのが特徴だ。バンパーを切り裂くようなテールランプの意匠も個性的。
2023年6月に改良を受けた最新モデルは、バネ&ダンパーやスタビライザーなどサスペンションをリファインしたほか、ホイールの締結をハブボルト化している。

パワートレインは5.0ℓV8と3.5ℓV6ハイブリッドの2種類で、ボディ形式もクーペとコンバーチブルという2種類がある。ただ、コンバチがV8のみなのは、ソフトトップ化に伴って、ハイブリッドの搭載空間がなくなったからという。その走りは、快適な乗り心地というより、俊敏で正確なステアリングフィールが印象的だ。これは意図的な調律というより、現在のトヨタ乗用車用プラットフォームで唯一の縦置きレイアウトとなる、GA-Lの宿命的なクセかもしれない。というのも、LCは国内発売から6年以上経過した現在も、毎年のようにシャシーまわりに少なからず改良の手を加え続けているからだ。

インテリア

センターコンソールの左側に設けたパーテーションにより、運転席と助手席を明確にゾーン分けしている。運転席ゾーンはメーターまわりをシンメトリーとして運転に集中できる環境を整えているのがポイントだ。走行モード切り替えがメーターの脇にあるのも、操作性向上の工夫。
シフトセレクターは電子制御式。「LC500h」に組み合わせる無段変速トランスミッションも通常のハイブリッド車よりは心地良いが、真骨頂はやはりATを組み合わせる「LC500」。ダイレクト感が別次元だ。
アルミ製ペダルは全車に採用。

そう考えると、LCの乗り味にはラグジュアリーカーらしい優雅さや落ち着いたフラット感は薄いものの、山坂道でのシュアなハンドリングを求めるならLCは悪くない。特にV8なら抜けるような快音のエンジンサウンドも加わる。ただ、さらに少しでもフラットな乗り心地をお望みなら「レクサスダイナミックハンドリング」が備わる「Sパッケージ」を軸にした選択をオススメしたい。

Country       Japan 
Debut         2017年3月(一部改良:23年6月)
車両本体価格      1400万円~1550万円

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.151「2023-2024 スポーツカーのすべて」の再構成です。

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