エクステリアではボンネットエンブレムやホイールが新デザインに。新世代版のステアリングホイールやMBUXを採用
両モデルの改良版に搭載されるエンジンは、306ps/400Nmを発する2.0ℓ直列4気筒ガソリンターボの「M260」。これに、ベルトを介してクランクシャフトと接続されるスターターとジェネレーターを兼ねるモーター「BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)」と「48V電気システム」を組み合わせる。回生ブレーキ等により発電した電気を約1kWhのリチウムイオン電池に蓄め、振動の少ないエンジン始動、滑らかで力強い加速、8速DCTによる素早い変速などの必要に応じて、最大トルク160Nm(クランクシャフトに作用するトルク)の動力補助を行い、燃費低減効果だけでなく、パワートレインの総合性能を引き上げる。また、ウォーターポンプが電動化され、冷却能力を必要に応じて最適に調整することが可能となったため、さらに効率化されている。ちなみに、欧州仕様における0-100km/h加速タイムは、GLA 35 4MATICが5.2秒、GLB 35 4MATICが5.5秒。
内外装も一部アップデートされた。エクステリアでは新デザインのボンネットエンブレムを採用したほか、ホイールのデザインを刷新。GLA 35 4MATICではさらに、ホイールアーチが従来のブラックからボディ同色となった。ボディカラーに新色の「スペクトラルブルー」と「ローズゴールド」が設定された点もニュースだ。
インテリアでは、新世代のステアリングホイールが目新しい。3本のツインスポークにより近未来的なスポーティさを演出しており、ナビゲーションやインストルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定を手元で完結できる機能性も有している。従来はタッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクで判定していた、ディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用。これにより、ステアリングホイールにかかるトルクがなくとも、ドライバーがステアリングホイールを握っていることが認識され、ディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手を向上している。
また、センターコンソールに設置していたタッチパッドが廃止され、すっきりとしたインテリアデザインになった。さらに、オプションのアドバンスドパッケージを選択すると、シックで高級感のあるインテリアを演出する本革仕様のブラックまたは同じく本革仕様でスポーティなレッドペッパーとブラックの組み合わせが選べるようになった。また、ブルメスター製サラウンドサウンドシステムが新たにオプション設定されたのも改良版の特色だ。
対話型インフォテイメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)」は最新世代版を標準装備。音声認識機能は多くのインフォテインメント機能(目的地入力、電話通話、音楽選択、気象情報)に加え、クライメートコントロール、各種ヒーター、照明など多様な機能にも対応している。また、音声認識だけではなく、タッチスクリーン、ステアリングホイールにあるタッチコントロールボタンでも様々な操作をすることができ、ドライバーの好みや運転状況に応じて使い分けることが可能となっている。
さらに、最新世代のナビゲーションシステムとMBUX AR(Augmented Reality=拡張現実)ナビゲーションも採用。従来、目的地を設定して行先案内をする場合、地図上に進むべき道路がハイライトされるが、新型ではそれに加えて、車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印が表示される。