パワーウェイトレシオはクラストップの2.39kg/ps! 大パワー×軽量ボディから生まれるマクラーレンGTSの圧倒的ドライビング・ダイナミクス

マクラーレンは、GTの後継モデルとなるライトウェイト・スーパーカー、新型「GTS」を発表した。超軽量のGTSは、マクラーレンならではの卓越したドライビング・ダイナミクスとドライビング・プレジャーを実現しており、街乗りにおいての乗り心地やラゲッジスペースなど日常的なドライブや長旅にも適したモデルに仕上げられている。ミッドに搭載される4.0リッターのツインターボV8エンジンは、最高出力が15PS向上した635PSを発生。わずか1,520kgの軽量な車重と635PSの出力で、パワーウェイトレシオはクラストップの418PS/t=2.39㎏/psを誇る。足回りには、インテリジェント・アダプティブ・サスペンション、標準装備のカーボンセラミックブレーキを装備し、軽快なドライビングプレジャーを実現している。新型GTSは、2024年のデリバリーに向けて受注が開始された。

インテークを拡大したアグレッシブなスタイリングに刷新した新型GTS!

新型GTSは、モノコック・シャシー中心の軽量なカーボン・ファイバー製ストラクチャー、卓越したドライビング・ダイナミクスといったマクラーレンの核となる魅力はそのままに、いっそう力強いビジュアルを実現している。GTが誇るエクステリアのエレガントなラインは、エアロダイナミクス・パッケージやシルエットのベースとして引き継ぎつつも、GTSはいっそう主張の強いデザインとなっている。特徴的な「ハンマーヘッド」のフロント・バンパーのスタイリングも刷新され、エア・インテークも新しいフォルムに変更された。インテークの幅が拡大したことで、ラジエーターに送り込む空気の量も増大しており、機能性も向上している。リアフェンダーにおいては、車両の肩にあたる部分のエアスクープが新たに採用された。

エクステリアのカラーパレットも刷新され、マンティス・グリーン、タンザナイト・ブルー、アイス・ホワイトが新たに加えられた。また、発表時のカラーであるラヴァ・グレーはGTS専用の新色となっている。このメタリックカラーには、光をとらえてきらめく赤いラメが配合されており、他のグレーとは一線を画す特徴的なルックスを生み出している。さらに新たな追加としては、10スポークの「ターバイン」軽量鍛造アロイホイールがあり、シルバー、グロスブラック、ダイヤモンドカット加工グロスブラック、オルムから選択することができる。どちらのデザインも、新オプションのチタン製ホイール・ロックボルトとの組み合わせが可能で、標準のボルトより35%軽量なため、バネ下重量を削減することができる。

カーボンファイバー製モノコックシャシーをベースに635馬力の4.0リッターV8ツインターボ・エンジンを搭載!

新型マクラーレンGTSは、カーボン・ファイバー製モノコック・シャシーの「モノセルII-T」で構成されており、ミッド・エンジンのマクラーレン・スーパーカーに求められる強度、超軽量構造、剛性を誇る。GTSの構造部には多くの軽量化ソリューションが施されており、クラスでは最軽量となるわずか1,520kgの車重で、パワーウェイトレシオはセグメントトップの418PS/tを誇る。

搭載される4.0リッターM840TE型V8ツインターボ・エンジンの最高出力は、635PS/7,500rpmにまで引き上げられている。15PSの向上をもたらしたクランクシャフトのトルク増大は、よりアグレッシブな燃焼行程と点火タイミングの改良で実現された。GTSはローンチコントロール機能を標準で装備し、これを稼動させると、0-100km/h加速はわずか3.2秒、0-200km/h加速は8.9秒で達成する。最高速度は326km/hという圧倒的記録を誇る。

駆動系には7速SSGトランスミッションを搭載し、始動時のデフォルトであるコンフォート・モードでは、滑らかでシームレスかつ素早い変速が可能で、リラックスしながら軽快な加速を実現している。また、ドライバーモードとしてスポーツとトラックの2つがあり、アクティブ・ダイナミクス・パネルから選択することができる。スポーツ・モードはドラマチックな緊迫感を高め、瞬間的なイグニッションカット技術によって、いっそう速くアグレッシブな変速を実現。トラック・モードはこれをさらに一段階高め、ギアボックスのパフォーマンスを最大化しつつ、シフト間のトルク・ロスを最小限に抑える。いずれのモードでもステアリングホイールのパドルシフトでMT変速が可能だ。

圧倒的なスポーツ走行と快適な街乗りを両立させる足回り装備

電動油圧式ステアリングシステムのチューニングや、プロアクティブ・ダンピング・コントロール搭載のアダプティブ・ダンピングを標準装備するサスペンション、強力なカーボン・セラミック・ブレーキシステムは、すべてGTS固有のものである。軽量なアルミニウム製ダブル・ウィッシュボーン式サスペンションには、Monroe(モンロー)製の連続可変ツインバルブ式油圧ダンパーが装備されている。マクラーレンの可変ダンパー技術であるプロアクティブ・ダンピング・コントロールを搭載し、コンフォート、スポーツ、トラックという3種類のアクティブ・ダイナミクス・モードによって、サスペンション特性を変化させることができる。

GTSはスポーツ走行に限らず、都心部の環境での快適な走行も重視されている。前方の視界も良好で、また広々としたガラスのテールゲートや、ガラス張りのCピラー、大型のリア・クォーターウィンドウにより、後方視界も良好だ。アンダーボディのクリアランスは、車両リフト機能によって110mmから130mmに拡大することができる。GTSの車両リフトシステムが強化された結果わずか4秒でノーズを昇降でき、2倍以上のスピードアップを果たしている。

McLaren GTSのブレーキディスクは、フロントが390mm、リアが380mmで、すべてカーボン・セラミック製。ブレーキシステムには、6ピストンの軽量なアルミニウム製キャリパー(リアは4ピストン)を備え、驚異的なフィールとパフォーマンスを実現。100km/h(62mph)からわずか32mで停止する制動力を誇る。

パフォーマンス&ラグジュアリーを実現するオトナなキャビン空間

洗練された上質なキャビンは、パフォーマンスとラグジュアリーを感じさせるよう、厳選された素材が組み合わされています。インテリアを彩るのは、精密な研磨加工やローレット加工を施したアルミニウム製のスイッチやコントロール機能だ。GTSの標準仕様では、コンフォートシートはナッパレザーで、ステアリングホイールはレザーで仕上げられている。車載システムは10.25インチのデジタルディスプレイを装備し、鮮明でシャープなグラフィックによって、車速、ギア、エンジン回転数といったドライビングに不可欠な情報を明瞭に表示する。中央には、7インチの縦型タッチスクリーン式インフォテインメント・システムも搭載し、リアルタイムの交通情報が表示される衛星ナビゲーションにも対応している。

リアのカーボンファイバー製アッパーストラクチャーをモノコックシャシーに組み込む設計によって、パッセンジャー・セルの後方には、利便性の高い広々としたラゲッジスペースが生まれた。カーゴエリアの容量は420リッターで、これにアクセスできる全面ガラス張りのテールゲートは、前方ヒンジの電動式で、ソフトクローズ機能を搭載している。ラゲッジスペースとして、ノーズにも150リッターの収納スペースが設けられている。荷室容量は合計570リッターとなるため、マクラーレンGTSは、現在販売されているモデルの中で最も実用的なスーパーカーといえる。

新型マクラーレン「GTS」 ギャラリー(全10枚)

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