日本で、そして欧州でもDセグメントのプレミアムセダンと言えば、メルセデス・ベンツCクラスとBMW3シリーズ、そしてアウディA4だ。とくに日本では、御三家といっていいほどの定番プレミアムセダンである。
2021年に新型に切り替わったCクラスのエントリーモデルであるC200アバンギャルドの車両価格が651万円で、いきなり600万円オーバーであることに少々驚いたが、果たして新型Cクラスはこれまで同様に売れるだろうか?
まずは、Cクラス、3シリーズ、A4のモデルチェンジサイクルを確認してみよう。3モデルとも、モデルサイクルは約7年。それぞれ2~3年ずつ次期をずらしながらモデルチェンジを受けている。現在、もっとも新しいのは、もちろんCクラス、次は2018年デビューの3シリーズ、2016年デビューのA4が最古参となる。セールスも「新車効果」があるので、新しい方が有利なのは言うまでもない。
まずは、日本市場での売れ行きだ。
JAIA(日本自動車輸入組合)のデータをまとめてみた。アウディA4に関しては、TOP20に入らない年が多かったので、ここでは2014年からのCクラスと3シリーズの販売台数を抜き出してみた。
これを見ると、日本市場でのメルセデス・ベンツブランドの強さがよくわかる。2014年はほぼ同じ販売台数だったが、それ以降は常にCクラスの方が売れている。モデル末期となった2020年は3シリーズが一矢を報いているが、やはりCクラス、強し!である。ただし、新型の車両価格の高さが販売にどう影響するか、そこにも注目したい。ちなみに、先代W205型のC200の車両価格は524万円(2014年デビュー当時のC200アバンギャルド。ちなみにエントリーモデルのC180は419万円)だった(当時の消費税は8%だった)。
欧州市場ではBMW3シリーズが好調
メインマーケットであるヨーロッパではどうだろう?
欧州市場では、3モデルの戦いは、かなり拮抗している。21年上半期はモデル末期のA4シリーズとモデルの切換時期のCクラスがほぼ同じ。3シリーズの販売は好調だ。現行G20型3シリーズは欧州ではよく売れている。
北米でも3シリーズがCクラス、A4よりも売れている。Cクラスが新型W206型に切り替わったことで、セールスがどう変わるか、注目である。