アルファロメオのスポーティな高級コンパクトカー、かのベルトーネがデザインした「ジュリア スプリントGT」の普及版として、89psを発生する1290cc直4エンジンを搭載して登場した「GT1300ジュニア」。ジウジアーロによる、美しさと機能性を見事に調和させるとともに、軽量でありながらパワフルなフォルムを備えたアルファロメオの傑作車のひとつに数えられ、1966年から1976年までの10年間で10万台近くが販売された。そして1960年代のイタリアの復興と経済成長を象徴するクルマとしても愛されている。
このたび、その「GT1300 ジュニア」にインスパイアされた新たなる「GTジュニア」が、現代最先端のジュリアとステルヴィオのスペシャル・シリーズ、特別限定車として欧州向けに設定されることが発表された。
ベースとなるのはジュリア、ステルビオともにスポーツ・グレードの「ヴェローチェ」。エンジンは210hpを発生する2.2ℓターボディーゼル、あるいは280psの2.0ℓターボガソリンで、アルミ製シリンダーとカーボンファイバー製ドライブシャフトを備える。ステルヴィオにもラインナップされるがゆえにアルファロメオ独自の電子制御オンデマンド式スポーツ4WDシステム「Q4」が設定され、8速ATと組み合わされるが、280psの2.0ℓターボガソリンエンジン車には後輪駆動も設定。ボディ・カラーはかつての「GT1300 ジュニア」に設定されていたゴールド系の「リーパリ・オークル」が特別に用いられる。
電動調整式のフロント・レザーシートのヘッドレストには独特の「GTジュニア」の刺繍と印象的なステッチが施され、AT用のアルミ製パドルシフトが、ステアリングホイールに標準装備される。また、ジュリアには19インチ、ステルヴィオには21インチの5穴軽量アロイホイールを装着。最新の先進運転支援システムの「L2 ADAS」、リヤパーキングセンサー、ワイヤレス充電器、オートテールゲートがオプションで用意される。