ディテールまで見てほしい! 学生渾身の作 R34スカイライン Adonis SKYLINE【東京オートサロン2024】

日産自動車大学校は、東京オートサロン2024に3台のカスタマイズカーを出展した。日産愛知自動車大学校は、R34スカイラインをベースにした「Adonis SKYLINE」を、日産京都自動車大学校はエルグランドをベースにした「ELGAND GLASSIER」とキューブをベースした「SETO」である。それぞれ、学生の想いと持てる技術が詰まった労作だ。

全国に5校(栃木、横浜、愛知、京都、愛媛)展開する日産自動車大学校。京都校と愛知校の学生にとっては東京オートサロンはいわば「甲子園」のような存在だ。

コンセプトからデザイン、板金やFRP成形、塗装などの製作まで学生が行なうカスタマイズカーを毎年オートサロンに出展しているのだ。

Adonis SKYLINE(ベースはR34スカイライン)

アドニスの名前に恥じない仕上がりだ
リヤのフェンダーの張り出しに注目。

日産愛知自動車大学校の自動車整備・カーボディマスター科の3年生が製作したAdonis SKYLINEのベースはR34スカイラインGTだ。学生たちはベースにするクルマは、セダンにしようと考え、日産マキシマ、R30スカイラインなども候補に上がったが、選んだのはR34スカイライン。大学校の教習車だったR34スカイラインは、かなりボロい状態だったが、そこから学生たちが奮闘したのだ。

スケルトン化したボンネットフードから見えるNEOストレート6エンジン

コンセプトは、「誰もが夢中になってしまう美少年のような車」。ギリシャ神話に出てくる美少年の代名詞である「アドニス(Adonis)」と名付けたのは、その想いからだ。

外装関係は前後バンパー、リヤボディワイド化、サイドステップ、ルーフスポイラー、リヤスポイラー、スケルトンボンネットフードなどを製作。これ見よがしのカスタムではなく、「純正に見える」くらい自然な仕上がりを目指したという。

5cmワイド化したリヤフェンダー
ダッシュボードにはスエードを貼り、質感と視界を向上させた。

とはいえ、実物を見ると、じつに凝った造形に仕上がっている。リヤフェンダーを5cmワイド化しているが、その形状は迫力はありながらも、まるで最初からそうだったかのような高いクオリティを持っている。

スケルトンにしてエンジンが見えるようにしたボンネットフードもさまざまな技術を組み合わせて作られている。見えるのは、RB25型直列6気筒ターボエンジンだ。

これがエルグランド? のELGRAND GLASSIER

エクストレイル顔をうまく組み込んだエルグランド
ナンバーも取得しているから、もちろん公道を走れる。

日産京都自動車大学校のカスタマイズ科4年生が製作したELGRAND GLASSIERは、なかなかフルモデルチェンジしない日産エルグランドを、学生が業を煮やして(!?)SUV仕立てで作り上げたもの。ヘッドライトをはじめとするフロントはT33型エクストレイルの純正パーツを使用。リヤまわりは横一文字のアリア純正テールをスワップした。グリーンのボディカラーは、夜明けの空をイメージしている。

SETO 410ブルーバード×キューブ

日産キューブに410ブルーバードのパーツを大胆に組み込んだのがSETOだ。ドナーとなった名車410ブルーバードは、日産自動車の座間記念車庫所蔵のもので、状態が悪かったため、日産京都自動車大学校が譲り受けたもの。うまく現代×レトロを表現できている。

グリル、バンパーは410ブルーバードの部品を使う。ヘッドライトはバイク用のLEDユニットを投入。

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