BRZとレガシィB4を比較しながら2023年の総括をしてみた【SUBARU BRZ長期レポート】

2023年の前半はレガシィB4、後半はBRZという生活だった
かなり衝撃的な出来事が連続した2024年年初。被災された方々にはお見舞い申し上げます。
新年と言えば、レガシィB4 2.0GTスペックBのCANトラブルが発生したのがちょうど1年前。これがBRZ購入のきっかけとなった。と言うことでBRZとレガシィB4の比較をしつつ2023年の総括をしてみたい。
TEXT & PHOTO:松沼 猛(MATSUNUMA Takeru)

レガシィB4は4ドアセダン、2Lターボエンジン、AWD、6MTであるのに対してBRZは2ドアクーペ、2.4L NAエンジン、FR、6MTと性格が全く異なる。恐らくレヴォーグやWRX S4に乗り換えるのが普通なのだと思うが、やはりMT車に乗りたいという思いが強かったのがBRZを選んだ決め手だった。

BRZ購入の決め手は6MTが選べるということだった

もちろんAWDからFRにすることの不安はあった。AWDは1994年に三菱ランサーGSRエボリューションⅡに乗って以来、三菱ランサーGSRエボリューションⅤ、そしてレガシィB4と乗り継いできていて、ウェット路面やスノー路面での操縦安定性に絶大な信頼を置いていた。もっともランエボⅡに乗る前はAE86スプリンタートレノに乗っていたのでFR自体に抵抗はなかった。

もうひとつトルクフルかつパワフルな2Lターボに慣れていたので、NAエンジンに満足できるかという不安があったことは否定できない。ターボエンジンは加速力がいいので、特に高速道路ではゆとりある走行ができて、その分周囲に気を配れるというメリットがあると思っている。これがNAエンジンのBRZだとどうなるのかは気になっていた。

さて、2023年5月21日にBRZが納車された。B4と比べた第一印象はとにかくワイドアンドローだということだった。カタログによるとB4は全幅1730mm ✕全高1435mmなのに対してBRZは全幅1775mm✕全高1310mmとなっていてBRZの方が45mm広く、125mm低い。しかしBRZの全高はルーフアンテナを含む数値。実際のルーフ高は1280mmなので、本当は155mmも低い。

BRZとB4を並べてみると、BRZのルーフ高の低さがよくわかる

BRZはルーフをアルミ製とするなど低重心化を図っている。

全長はB4の4635mmに対してBRZは4265mmと370mm短く、ホイールベースはB4の2670mmに対してBRZは2575mmと95mm短くなっている。もっとも4ドアセダンのB4と2ドアクーペのBRZなのだからこれぐらい違って当然だと言える。

ピュアスポーツクーペらしいフォルムを獲得したBRZ
B4はグランドツアラーとして存在感がある。

コックピットはBRZもB4も甲乙付けがたいぐらい使いやすい。スポーティな演出については、BRZは当然だとしてB4も全く遜色ない。この点はさすがSUBARUだなと思わせる。MTの操作感も満足できるものだが、唯一リバースギヤがB4の右手前からBRZは左奥になったのに慣れるまで時間がかかった。現在もバックから素早く1速に入れたつもりがバックのままでアラームが鳴っていて気付くということがあるぐらいで、個人的にはバックは右手前の方が良いと思っている。

BRZのコックピット
B4のコックピット

車内はセダンのB4が圧倒的に広いのは当然なのだが、BRZは低重心化によって着座位置も低くなっているので、実は頭上空間はそれほど狭くはない。着座位置が低いので腰が痛い時の乗り降りに少々苦労することぐらいだが、これは歳だと諦めている。

BRZのリヤシート
B4のリヤシート

ドライビングシートはどちらも優秀で腰が痛くならない。強いて言えばBRZはシートヒーターを内蔵しているので冬は重宝している。

リヤシートはB4が圧勝なのは言うまでもないが、BRZも使えないことはないことはわかった。他人事みたいに言うのは、リヤシートに座るのは家族なので仕方がない。

トランクルームの容量は比べるまでもない。BRZはトランクスルーがあるので、今のところ不自由してはいないが、いざという時の収容力となるとB4には遠く及ばないだろう。

エンジンスペックはB4が2.0Lターボで最高出力280ps/6400rpm、最大トルク35.0kgf・m/2400rpm。対するBRZは2.4L NAで最高出力235ps/7000rpm、最大トルク25.5kgf・m/3700rpmと性格がまったく異なる。はっきり言って運転が楽なのはB4。BRZもそれなりにトルクはあるが、B4と比べると非力。BRZのポテンシャルを最大限引き出そうとすると、思いっきり引っ張らないといけないのだが、そんな若さは残っていないなぁというのが正直な思いだ。救いは街乗りレベルならストレスにならない程度のトルクはあるというところだろうか。

その一方でBRZを運転していて楽しいと思ったのは、そのフットワークの良さだ。BRZは低重心であることに加え、重量はB4の1480kgよりも210kgも軽い1270kg。そのおかげでコーナーへの進入がとても楽なのだ。コーナリングスピードも速いので、ワインディングはとても楽しい。ただし楽しみすぎると家族が車酔いしてしまうので、ほどほどにするよう心がけている。

2024年に入って走行距離も7500kmを超えた。今年もいろいろなシーンでBRZが活躍してくれる事だろう。

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著者プロフィール

松沼 猛 近影

松沼 猛

1968年生まれ1993~2013年まで三栄書房に在籍し、自動車誌、二輪誌、モータースポーツ誌、鉄道誌に関わる…