日産アリア NISMOは滑らない。フォーミュラEマシンとの対比で静かに際立ったスタビリティ【東京オートサロン2024】

1月12日から14日まで幕張メッセで開催される「東京オートサロン2024」。一般公開がスタートした13日、屋外イベントエリアでデモランが実施された。大きな排気音が響く企画が多いなか、日産のイベントの走行音は終始静かだった。


日産は今年の東京オートサロンで、13日と14日の2日間にわたり、屋外展示場に設けられたイベントエリアでデモランイベントを実施するとしていた。走行する車両についての事前のアナウンスは、電動モータースポーツの最高峰に位置するFIAフォーミュラE世界選手権で使われた第2世代マシン「Gen2」と“電動スポーツ車両”となっており、どんなクルマが走るのかは明言されていなかった。

435ps/600Nm「アリア NISMO」初公開!ニスモEVの新たなフラッグシップが誕生!【東京オートサロン2024】

日産は1月12日から14日まで、1月12日より14日まで千葉県の幕張メッセで開催されるカスタムカーの祭典「東京オートサロン2024」の会場で「日産アリア NISMO」を初公開した。正式発表は今春を予定している。

12日に東京オートサロンが開幕を迎えると、日産は電動クロスオーバーSUVであるアリアの高性能モデル「アリア NISMO」を初公開。そして、大いに注目を集めた新たなフラッグシップモデルは、翌13日のデモランイベントでその走りを実際に披露することになった。

イベントでまず走行したのは、フォーミュラEのシーズン8(2021~22年)まで参戦していた日産の23号車。ステアリングを握ったのは今シーズンもスーパーGTシリーズ GT500クラスに参戦し、かつてフォーミュラEのリザーブドライバーを務めた経験を持つ高星明誠だ。
フォーミュラカーということもあり、ドリフトなどのわかりやすいアクションは少なかったが、持ち前の加減速の鋭さと旋回性の高さをアピール。そして、BEV特有のモーターやギア、インバーターなどのサウンドをBEVらしく静かに響かせた。

プロが何も起こせないスタビリティ

続いて、アリア NISMOが登場。ドライバーは引き続き高星が担当した。
アリア NISMOはイベント会場を縦横無尽に走行。全長4650mm、全幅1850mm、全高1650mm、車重2トン以上という巨体ながら、ピッチやロールなどボディの動きはさほど大きくなく、スラロームや急旋回を軽快にこなした。

また、減速しながらのターンインしたり、旋回から急激に加速へ移行するシーンでも挙動が乱れることはなく、アリア NISMOは極めて高いスタビリティを見せた。加えて、最大600Nmという太いトルクを持ちながらホイールスピンするシーンはほとんどなく、「NISMO tuned e-4ORCE」の制御の良さからくるトラクション性能の高さは間違いなさそうだった。

ステアリングを握った高星はクルマから降りると「なにか起こそうと思ってメチャメチャ必死に走ったんですけど、安定性がすごすぎて何も起こらないみたいな(笑)。安心感がすごいですね。滑る気がしないです」とコメント。
「ここ(屋外イベント会場)結構、砂利がすごいじゃないですか。だから一般道より滑りやすいと思うんですけど、それでもまったく滑らないので、雪道でも絶対大丈夫だと思います」と話し、同じ日産陣営のドライバーで、ゲストとしてイベントに参加した松田次生とともにe-4ORCEの駆動制御の性能に太鼓判を押した。

また、13日にメキシコシティE-Prixで開幕を迎えるフォーミュラEに触れ「我々の日産チームがどの位置にいるのかというのを、少しでも興味を持ってもらえたらと思うので、ぜひ見てほしいと思います。それから、今年初めて東京大会があるので、今回のデモランで興味を持った方は東京大会に来てもらえたらなと思います」

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