スポーツカー並みのパワフルさ 上級モデル「R」は走りが自慢

フォルクスワーゲンは、コンパクトなTクロス、ボディが少し大きなTロック、主力のティグアンという具合にSUVを豊富に揃える。

エクステリア

撮影車両は「T-RocR 」と呼ばれる特別なモデル。「ゴルフ」の最速モデル「ゴルフR」と同じエンジンや駆動系を組み込んだ、サーキットも走れる過激な走り自慢のSUVだ。ただし快適性も十分。

この中で、日本で高い人気を得ている車種がTロックだ。ボディサイズは、全幅が1825㎜と少しワイドだが、全長は4250㎜に収まる。日本車ならキックスと同程度の大きさだ。最小回転半径も5mだから街なかでも運転しやすい。

インストルメントパネル

2022年7月以降のモデルはインテリアがアップデートされた。ダッシュボードの表面をソフト素材として質感がアップしたほか、タブレット端末状のセンターディスプレイ(9.2インチ)やタッチ式空調コントロールパネルなども採用。

インパネは機能的なデザインで、液晶メーターのデジタルコクピットプロが全車に標準装着され、カーナビの地図画面などを含めて、メーターパネルに多彩な情報を表示できる。前席は体重が加わる腰の近辺をしっかりと包み込み、長距離を移動するときも快適だ。後席はティグアンに比べて足元空間が狭いが、大人4名の乗車は妨げない。

居住性

エンジンは直列4気筒1.5ℓと2.0ℓのガソリンターボ、2.0ℓのクリーンディーゼルターボを用意。1.5ℓのガソリンは軽快な運転感覚が特徴だ。ディーゼルは実用回転域の駆動力が高く、街なかから高速道路まで、アクセルペダルを軽く踏むだけで十分な加速力が得られる。2.0ℓのガソリンは4.0ℓ並みの性能を発揮する。

うれしい装備

メーターは10.25インチのTFT液晶。カーナビ装着車は、そこに地図を大きく映すこともできる。その際は速度など車両情報表示が控えめ。
「TSI Active」を除き備わる走行モード切り替え機能。「R」はダイヤル切り替え式でオンロードの「レースモード」やオフロードモードも用意。
月間販売台数          116台
現行型発表           20年7月(マイナーチェンジ 22年7月) 
WLTCモード燃費          18.6 ㎞/ℓ ※ディーゼル車

ラゲッジルーム

乗り心地は少し硬めだが、走行定性は良好だ。ステアリングホイールを回し始めたときから、車両の進行方向が正確に変わり、ドライバーは車両との一体感を得やすい。ファミリーカーとして使える実用性と、運転の楽しさを、扱いやすいコンパクトなボディで両立させている。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.153「2024 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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