FF方式の2WDをベースに、アクティブヨーコントロールを始めとした独自の四輪制御技術による意のままの安全・安心な走り、多彩なドライブモードによる天候や路面状況に応じた最適な走りを実現
エクスパンダーはMPVならではの居住性と多用途性、SUVらしい力強いスタイリングと走りを特長としたクロスオーバーMPV。2017年にインドネシアでの発売後、アセアン、中南米、中東などに展開を拡大し、2019年には最上位モデル「エクスパンダー クロス」が追加された。エクスパンダーシリーズの2022年度のグローバル販売台数は、「トライトン(※)」「アウトランダー」に続く3番目となる13万台以上となり、世界戦略車として三菱自動車の成長を牽引している。
※一部の国や地域では「L200」を名乗る
今回追加されたHEVモデルでは、三菱自動車が得意とする電動化技術と四輪制御技術を融合することで、エクスパンダーシリーズの魅力をいっそう高めた。プラグインハイブリッドEV(PHEV)から派生した新開発のHEVシステムによって、電動車ならではの環境に優しく気持ちのよい走りを実現するとともに、FF方式の2WDをベースに、アクティブヨーコントロールを始めとした独自の四輪制御技術による意のままの安全・安心な走り、多彩なドライブモードによる天候や路面状況に応じた最適な走りを実現。また、HEVでありながら任意でEV走行を選択できるため、早朝の閑静な住宅街でエンジン音が気になる時など、シチュエーションに応じた走りが可能となっている。
新開発のHEVシステムは、EVモード、ハイブリッドモード、回生モードで構成。走行状況や駆動用バッテリー残量に応じてシステムが自動で最適な走行モードを選択して低燃費化するとともに、力強く気持ちのよいモータードライブを実現。発進時や低速域では、駆動用バッテリーからの電力でモーター駆動するEVモードによって、電気の力だけで走行。登坂時や加速時は、エンジンを発電用として動かして駆動用バッテリーの電力と合わせてモーターで走行し、高速域では、エンジンの動力で走行してモーターがアシストするハイブリッドモードに切り替わる。ハイブリッド走行時でも、エンジンが滑らかに始動するため、モーター駆動が生み出す気持ちのよい走りを楽しむことができる。
回生モードでは、減速時に回生ブレーキによって減速エネルギーを回収して電力変換し、駆動用バッテリーに蓄電。PHEV派生のHEVシステムだからこそ可能となる、燃料消費や二酸化炭素排出がゼロのEVらしい静かでクリーンな走りと、電欠の心配をすることなく長距離ドライブを楽しめるHEVならではの便利で快適な走りを両立している。
HEVシステムは、1.6ℓガソリンエンジンに、ジェネレーターと最高出力85kW(約116ps)のモーターを組み合わせ、専用の駆動用バッテリーで構成。力強いモーターとバッテリーの出力によって、発進時のトルクの立ち上がりが早く、ペダルを踏みこむとレスポンス良く加速できるため、高速道路でのレーンチェンジや、街中でのUターン後の合流もスムーズに行える。
ドライブモードは7モードを設定。このうちEV走行するのは2モード。エンジンを始動させることなく、駆動用バッテリーからの電力でモーター駆動する「EVプライオリティ」は、環境に優しく、静粛性が高いため、例えば早朝の閑静な住宅街などでも周囲に気兼ねなく走行することが可能。駆動用バッテリーの残量が少なくなっても「チャージ」に切り替えれば、バッテリーに充電することができ、再びEV走行を楽しむことができる。
このほか、路面状況に応じて最適な操縦性と駆動力を発揮する5つのドライブモードは、FF方式の2WDをベースとしながら、前輪左右の制動力を制御するアクティブヨーコントロール、前輪のスリップを検知すると駆動力を制御するトラクションコントロール、加速時のモーターやエンジン出力を調整するアクセルレスポンス制御、速度域や路面状況に応じてステアリングの手ごたえを調整するステアリング制御などを統合制御することで、様々な路面状況に対応することができる。
日常走行でのバランスが取れた「ノーマル」、ワインディングロードなどでキビキビとした走りと意のままのハンドリングを実現する「ターマック」、未舗装路で滑りやすさを抑えて安心感のある操縦性を発揮する「グラベル」、ぬかるんだ悪路でも力強い走破性を発揮する「マッド」、そして大雨などでもタイヤのスリップを抑えて高い安定性を発揮する「ウェット」によって、日常で遭遇する様々な気候や路面状況において、安全・安心な走りを実現する。
エクステリアにおいては、「HEV」バッジをフロントグリルとテールゲート、「HYBRID EV」バッジをフロントドアにあしらうとともに、フロント下部、サイドガーニッシュ、リヤバンパー、ホイールにブルーのアクセントカラーを追加。
インテリアでは8インチカラー液晶メーターを採用し、スクリーンを広く使ってコンテンツを表示させることで、使いやすさを向上させた。アクセル操作に連動して「エコ」「パワー」「チャージ」状態を示すパワーメーターや、エネルギーフロー、EV走行比率、バッテリー残量など、HEVならではの情報を表示。また、ドライブモード切り替え時には、ディスプレイ中央に選択したモードのグラフィックを表示させることで、運転中でも直感的にドライブモードを選びやすいよう配慮されている。