日産自動車と広島大学、EVを軸に強力タッグ! EV活用のエネルギーマネジメントサービスを導入へ

日産自動車と広島大学はこのほど、広島大学・東広島キャンパス構内において、日産のEVとEVのバッテリーを蓄電池として充放電制御を行なう日産独自のエネルギーマネジメントサービス『ニッサンエナジーシェア』を活用した大規模なエネルギーマネジメントを、2024年3月より開始すると発表した。

EVのバッテリーを蓄電池として活用する充放電エネルギーネットワークを確立しつつ、大学構内に分散したエネルギーリソースや、現在導入を進めている太陽光発電設備(5MW)とも繋げた高度な再生可能エネルギーのマネジメントに発展させていく

広島大学と日産自動車は国内の他大学に先駆けて、カーボンニュートラルの実現に向けEVを軸に強力なタッグを組み、キャンパス車両の100%EV化、再生可能エネルギー100%のエネルギーマネジメントによる地産地消を視野に、モビリティ×エネルギーによるカーボンニュートラル実現、および広島大学モデルの確立を目指す。このたびの取り組みは、再生可能エネルギー、エネルギーマネジメント、さらにモビリティ、学生、デジタル化(アプリ)によるデータ活用などを加えたユニークなものだ。

日産自動車と広島大学は、『広島大学スマートシティ共創コンソーシアム』における産官学民連携の一貫として今回の取り組みを実施。大学のEV公用車と、学生や教職員向けに新たに導入した日産のEVカーシェア『NISSAN e-シェアモビ』の車両を活用し、二酸化炭素排出量ゼロのEVを自由な移動手段として使用。駐車時にはEVの大容量バッテリーを蓄電池として活用する充放電エネルギーネットワークを確立しながら、構内に分散したエネルギーリソースや、現在導入を進めている太陽光発電設備(5MW)とも繋げた高度な再生可能エネルギーのマネジメントに発展させていく。さらに、EVを活用した災害時のレジリエンス強化やEVカーシェアの利用を通して、学生のカーボンニュートラル実現への参画意識を高めるなど、大学全体としての意識醸成にも取り組んで行く。

広島大学は『2030年カーボンニュートラル×スマートキャンパス5.0宣言』を掲げ、2030年までに、通勤・通学を含めたキャンパスで使うエネルギーのカーボンニュートラルの実現を目指している。また地元、東広島市とともに、タウン(街)とガウン(学生や教員)が一体となった平和を希求するまちづくりや、地域における SDGsの達成を目指す、広島大学×東広島市『Town & Gown 構想(※)』のもと、地域の課題解決に向けた取り組みを推進中だ。さらに、その志に賛同する複数の企業が参画した『広島大学スマートシティ共創コンソーシアム』を2022年3月18日に立ち上げ、産官学民が一体となり、最先端の技術を取り入れながら新たなイノベーションを起こすさまざまな取り組みにも積極的だ。
※日本を地域から躍動させるため、大学と大学が立地する地域の自治体が持続可能な未来のビジョンを共有し、包括的、日常的、継続的、組織的な関係を構築。そのうえで、自治体の行政資源と大学の教育・研究資源を融合しながら活用することで、地域課題の解決に資する科学技術イノベーションの社会実装と人材育成のための地域共創の場の形成を通じて地方創生を実現。持続的な地域の発展と大学の進化をともに目指す構想。

一方、日産自動車は、2010年に世界初の量産型100%EV『リーフ』を発売して以降、EVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月より、EVの普及を通じて環境、防災、エネルギーマネジメント、観光、過疎などの地域課題解決を目指す日本電動化アクション『ブルー・スイッチ』を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言し、電動化をリードしながらSDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速。そのひとつの方策として、2022年2月から福島県浪江町において、EVの充放電システムを活用したエネルギーマネジメントシステムの実証実験を行ってきた。

このたび広島大学に導入する『ニッサンエナジーシェア』は、『広島大学スマートシティ共創コンソーシアム』に参画する日産自動車独自のエネルギーマネジメントサービスで、これが第一弾の導入事例となる。

日産自動車と広島大学は今後も、EVを軸に強力なタッグを組み、エネルギー×モビリティ×データ連携により確立する広島大学モデルを全国に広げるなど、真のカーボンニュートラル実現に向け、さまざまな取り組みをともに行なっていく方針だ。

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