大阪オートメッセに出展したのは、日産自動車大学校の京都校(日産京都自動車大学校)のカスタマイズ科4年生たち。今回は、ELGRAND GLASSIERとSETOと「KOTO」である。エルグランドをベースに、日産エクストレイル顔を移植したGLASSIERと日産キューブをベースに410ブルーバードのパーツを上手く組み込んだSETOは、1月の東京オートサロンでお披露目されていた。今回、初お目見えしたのはKOTOである。

ディテールまで見てほしい! 学生渾身の作 R34スカイライン Adonis SKYLINE【東京オートサロン2024】

日産自動車大学校は、東京オートサロン2024に3台のカスタマイズカーを出展した。日産愛知自動車大学校は、R34スカイラインをベースにした「Adonis SKYLINE」を、日産京都自動車大学校はエルグランドをベースにした「ELGAND GLASSIER」とキューブをベースした「SETO」である。それぞれ、学生の想いと持てる技術が詰まった労作だ。

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ベース車両は、日産キックス。現行のKICKSではなくKIXだ。

現地でSETOを見て驚いた。なぜかと言えば、昨年11月に同校を取材した際に、SETOの製作過程、それもごく初期の様子を取材していたからだ。その時は、まだクルマはバラバラな状態で、「これでホントに仕上がるの?」というのが正直な感想だった。

今回大阪オートメッセで展示されたKOTOは、見事に完成した。

この角度から見ると、確かにルノー5ターボ風だ。

『学生が作りたい・こんなクルマがあったらいいな」からスタートしたKOTOの製作だが、イメージしたのは「小さいけれど小気味よく走り・曲がり・止まる」クルマ。具体的は、ルノー5(サンク)ターボだったという。

ベース車両は日産キックス。現行のキックスではなく2008年デビューの軽SUV「KIX」だ。

KOTO(古都)の名前とおり、学生が思い描く「わびさび」を具現化したという。

サイドオーバーフェンダーは東寺の五重塔の瓦が張り出しているイメージだという。
インテリアもうまく仕上がっている。
オリジナルのKIXのリヤドアは、スペアタイヤを積むための「凹み」があったが、パテでそれを埋め、きれいなプレスラインもうまく表現できている。

フロントグリルは京都伏見大社の大鳥居、サイドオーバーフェンダーは東寺の五重塔の瓦が張り出しているイメージだという。

正直言って、中高年には「わびさび」はなかなか伝わってこなかったが、学生の感性ではこれが「わびさび」なのだろう。細部までこだわって仕上げられたKOTOは、観客の注目を集めていた。

日産キューブをベースに410ブルーバードのパーツを上手く組み込んだSETO
エルグランドをベースに、日産エクストレイル顔を移植したELGLAND GLASSIER。