大阪オートメッセに出展したのは、日産自動車大学校の京都校(日産京都自動車大学校)のカスタマイズ科4年生たち。今回は、ELGRAND GLASSIERとSETOと「KOTO」である。エルグランドをベースに、日産エクストレイル顔を移植したGLASSIERと日産キューブをベースに410ブルーバードのパーツを上手く組み込んだSETOは、1月の東京オートサロンでお披露目されていた。今回、初お目見えしたのはKOTOである。
現地でSETOを見て驚いた。なぜかと言えば、昨年11月に同校を取材した際に、SETOの製作過程、それもごく初期の様子を取材していたからだ。その時は、まだクルマはバラバラな状態で、「これでホントに仕上がるの?」というのが正直な感想だった。
今回大阪オートメッセで展示されたKOTOは、見事に完成した。
『学生が作りたい・こんなクルマがあったらいいな」からスタートしたKOTOの製作だが、イメージしたのは「小さいけれど小気味よく走り・曲がり・止まる」クルマ。具体的は、ルノー5(サンク)ターボだったという。
ベース車両は日産キックス。現行のキックスではなく2008年デビューの軽SUV「KIX」だ。
KOTO(古都)の名前とおり、学生が思い描く「わびさび」を具現化したという。
フロントグリルは京都伏見大社の大鳥居、サイドオーバーフェンダーは東寺の五重塔の瓦が張り出しているイメージだという。
正直言って、中高年には「わびさび」はなかなか伝わってこなかったが、学生の感性ではこれが「わびさび」なのだろう。細部までこだわって仕上げられたKOTOは、観客の注目を集めていた。