パワーアップした電気モーターと改良された2.9ℓツインターボエンジンにより、
「4 Eハイブリッド」が470ps/650Nm、「4S Eハイブリッド」が544ps/750Nmを発揮
このたび登場した2グレードには、新しいeハイブリッドシステムと、大幅に改良された2.9L V型6気筒ツインターボエンジンが採用された。「パナメーラ4 Eハイブリッド」はシステム総合で470ps/650Nmを発生。4.1秒の0-100km/h加速タイム、280km/hの最高速をマークする。EVモード走行距離は96km(WLTPモード)だ。一方、上級版となる「パナメーラ4S Eハイブリッド」は、システム総合で544ps/750Nmを発揮。0-100km/h加速を3.7秒でこなし、最高速は290km/hに届く。
先代モデルと比べて、パナメーラEハイブリッドの全モデルは、電気航続距離の延長、充電速度の向上、スロットルレスポンスの改善など、ほぼすべての分野での走行性能の向上を実現している。
最高出力140kW(190ps)、最大トルク450Nmを発するまったく新しい電気モーターは、先代よりも大幅にパワーアップ。効率的かつ重量を最適化した方法でハウジングに組み込まれ、PDKトランスミッションのオイル冷却循環に統合されている。内部ローター設計(ローターがステーター内で回転)により、質量慣性が50%減少し、スロットルレスポンスは向上した。最大88kWまで回生可能な電気モーターは、パナメーラEハイブリッドモデルの航続距離の大幅な向上にも貢献する。
ドライビングモードは、最適化された4つのEハイブリッド専用モードと、改良されたスポーツおよびスポーツプラスモードを設定。車両は常にフル電動の「Eパワー」モードでスタートする。バッテリーの充電状態が一定の最小値を下回ると、自動的に「ハイブリッドオート」モードに切り替わり、現在の走行条件に応じたドライビングモードが選択される。さらにハイブリッドオートモードのアクティブルートガイダンスによって、前方のルートを把握することで運転戦略がさらに最適化される。このようにして、市街地走行における電気走行距離の割合を最大化し、効率を高めることができる。システムは、この目的のために車両とナビゲーションの両方のデータを使用する。
「Eホールド」モードでは、バッテリーの現在の充電状態が保持される。一方「Eチャージ」モードでは、郊外や55km/h以上での走行時にエンジンがバッテリーを最大80%まで充電し、市街地を走行するときはハイブリッドドライブの効率的なメリットを活用する。「スポーツ」モードと「スポーツプラス」モードでは、バッテリーの目標充電状態をそれぞれ20%と30%に引き下げる(従来は30%と80%)。これにより、性能を犠牲にすることなく効率を高めることができる。
このたび登場した2グレードにも、2バルブダンパーを備えたPASM(ポルシェアクティブサスペンションマネジメント)を含む、アダプティブ2チャンバーエアサスペンションを標準装備。革新的なポルシェアクティブライドサスペンションは、最適化されたトラクションとコーナリング性能、および高い快適性を兼ね備えている。2バルブ技術が採用されたそれぞれのダンパーには電動油圧ポンプを装備。このポンプは400Vシステムによって駆動され、伸び側と圧縮側の力を積極的に増強するために使用することができる。その結果、サスペンションは路面の凹凸によるボディの動きをほぼ完全に吸収し、ダイナミックな運転操作中も常にボディを水平に保つ。ダンパーは最大13Hzで作動し、1秒間に最大13回の設定調整が可能なため、それぞれの走行状況や路面に瞬時に反応。この技術により、ピッチやロールの過度の補正や、乗降時のボディの上昇など、革新的な機能も可能になる。
新型パナメーラの他グレードと同様に、エクステリアはスポーティで新鮮なデザインを採用している。フロントマスクでは、標準装備された新しいフォルムのマトリックスLEDヘッドライトと、追加された水平のエアインテークが特徴。リヤビューでは、連続するテールライトとフレームレスのリヤウインドウが際立つ。シルバーのウインドウトリムはサイドラインを強調している。
「パナメーラ4 Eハイブリッド」の標準装備には、19インチホイール、ブラックのブレーキキャリパー、マトリックスLEDヘッドライトが含まれている。そして、革新的な高解像度HDマトリックスLEDライティングシステムがオプションとして用意されている。
「パナメーラ4S Eハイブリッド」には、パナメーラAeroDesignの20インチホイール、シルバーのスポーツテールパイプ、レッドのブレーキキャリパーが装備されている。アシッドグリーンとブラックのブレーキキャリパーがオプションで利用可能だ。また、フロントアクスルに10ピストン式ブレーキキャリパーを標準装備。21インチホイールとの組み合わせでPCCB(ポルシェセラミックコンポジットブレーキ)が選択可能となっており、ディスク径はフロントが440mm、リヤが410mm。
このほか、標準装備アイテムには、最大15Wのワイヤレス充電が可能な冷却式スマートフォントレーが含まれている。リアアクスルステアリング、リモートパークアシスト、助手席側ディスプレイ、エアクオリティーシステムなどのオプションも用意されている。