メルセデスAMGが現在開発中と見られる、新型4ドアEVの市販型プロトタイプをカメラが初めて捉えた。
同ブランドが、まったく新しい高性能4ドアEVの開発に取り組んでいるという情報は持っていたが、実車を見たのは初めてだ。この新型モデルは、2022年に公開された『ヴィジョンAMG』コンセプトの市販バージョンになると思われる。
ビジョンAMGは、『ヴィジョンEQXX』をベースに開発。ロングホイールベースに短いオーバーハングを持ち、フロントエンドにはスリーポインテッドスターをモチーフとしたヘッドライトを装備、LEDグリルなど非常にアグレッシブなデザインを特徴としていた。
今回捉えたのは2台のプロトタイプだ。どちらも厳重なカモフラージュだが、明るい色のプロトタイプは、黒い方より偽装パネルが少なく、よりシルエットがわかる。だが、流麗なルーフライン、ロングノーズなど、ヴィジョンAMGコンセプトの影響を強く受けているエクステリアデザインは、どちらのプロトタイプからも見てとれる。
ヘッドライトとテールライトは、暫定ユニットだが、後部のアクティブスポイラーは量産型コンポーネントと思われる。
量産型では、完全に新設計された「AMG.EA」アーキテクチャを採用すると予想されており、スポーティなハンドリングとパフォーマンスに重点を置いた、フルエレクトリックAMGモデル専用となる。
これまでの情報によると、この電動4ドアモデルには、英国に本拠を置くYasa社の軽量電気モーターと、米国に本拠を置くSila社のよりスリムでエネルギー密度の高いバッテリーパックが搭載される予定だという。最高出力は1,014ps近くと噂されており、プラグインハイブリッドのメルセデスAMG「GT 4ドア63 S 4MATIC+ Eパフォーマンス」の843psよりも大幅に強力となると同時に,
ポルシェ「タイカン」の最強モデル「ターボS」の最高出力952psさえも凌駕するのだ。
市販型では、ヴィジョンAMGの市販型であるとともに、AMG GTのフルエレクトリック版となるが、AMG GTは2024年に向け改良されており、この電動モデルとしばらくは併売される可能性がある。
新型4ドアEVのワールドプレミアは2025年だが、全く新しい車名が与えられるのか、AMG GTの名称を使うかは明らかになっていない。