日産が「ニッサンエナジーシェア」を群馬日産の品質保証センターで開始、EVを活用したエネルギーマネジメントサービス

日産自動車とGNホールディングスはこのほど、GNホールディングスのグループ会社である群馬日産自動車の品質保証センターにおいて、日産自動車の電気自動車(EV)とEVの充放電を自律的に行う制御システムを活用したエネルギーマネジメントサービス「ニッサンエナジーシェア」の導入を、3月1日より開始したと発表した。

太陽光パネルと「日産リーフ」5台、制御装置、V2H等を活用した日産の充放電制御サービスによるエネルギーマネジメントを行うことで、効率的なエネルギーの運用を目指す

日産とGNホールディングス、そして群馬日産自動車は、群馬日産の品質保証センターに設置している太陽光パネルとEV「日産リーフ」5台、制御装置、V2H等を活用した日産の充放電制御サービスによるエネルギーマネジメントを行うことで、効率的なエネルギーの運用を目指す。

太陽光発電は、気象状況によって発電量にばらつきがあり、電力供給の不均衡が課題となっているが、今回、EVを蓄電池として利用するとともに、EVの充放電を自律的に行うシステムを組み合わせることで、太陽光発電の有効利用と系統電力の安定化を図る。EVの充放電については、活用する「日産リーフ」のバッテリー残量やクルマとしての使用予定などを考慮しながら充放電車両の優先順位を決め、必要なタイミングで自律的に実施する。

さらに、太陽光発電の余剰電力活用による、構内使用エネルギーの地産地消の実現も目指す。また、電力のピークカット、ピークシフトにより最大デマンドを抑えることで電気代削減にも貢献するとともに、災害時等の非常用電源としても、太陽光パネルでの発電電力と蓄電池としてのEVを活用する。

日産は、2010年に世界初の量産型100%EV「日産リーフ」を発売して以降、EVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月より、EVの普及を通じて、環境、防災、エネルギーマネジメント、地域の交通課題、観光などにおける地域課題解決を目指す日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言し、電動化をリードしながらSDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速させている。そのひとつの方策として、EVの充放電システムを活用したエネルギーマネジメントを実施している。

GNホールディングスおよび群馬日産自動車は、従来より、脱炭素社会の実現に向けグループ企業一丸となってEV普及に向けて取り組んでいる。また、地域貢献と環境対策への取り組みとして、資源循環型農業法人「mino-lio(ミノリオ)」の展開や、草津ホテル、共愛学園前橋国際大学とのEVカーシェア協業など、二酸化炭素削減や再生可能エネルギー利用に関わる事業を積極的に実施してきた。今回の「ニッサンエナジーシェア」の導入も、“走る蓄電池”としてのEVの可能性を追求し、エネルギー運用の最適化によって環境負荷の低減に寄与できるものと捉えられている。

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