初代DBSは1967年に誕生、1972年に生産終了するも2007年に「DBS V12」として復活したフラッグシップモデルだ。2012年にDBSが再び生産終了となった後、新たにDBSの名を冠し「DBS スーパーレジェーラ」として6年ぶりに誕生した。
そして現在、同ブランドはV12エンジンを搭載したDBS後継モデルを、V8エンジンを搭載した「DB 12」や「ヴァンテージ」とより明確に差別化する真のスーパーカーとして開発中なのだ。
後継モデルのプロトタイプは、カモフラージュが多いが、ボディワークを完全に新設計している様子が伺える。フロントエンドには、アーモンド型のヘッドライトを装備、グリルは以前よりはるかにワイド化されている。またボンネットにはV12気筒エンジンを維持するための巨大ベントを隠す、偽装パネルを装備しているほか、バンパー下部にはダウンフォースの向上を示唆する分厚い下部スプリッターも確認できる。
側面では、フロントフェンダー後部にスリムなエアインテークを配置、リアクォーターウィンドウの形状も完全に新設計されている。リアエンドには、統合されたダックテールスポイラーを装着、テールライトは完全に隠されているが、偽装パネルから、ユニットが大刷新されることは確実だろう。また空気力学を改善するために大型のディフューザーが取り付けられ、クワッドエキゾーストパイプがインストールされている。
同ブランドの製品および市場戦略ディレクターのアレックス・ロング氏は、新型スーパーカーの車名に関して、「DBは通常中核モデルを表すが、このようなフラッグシップモデルには「V」で始まる名前(ValhallaやValkyrieなど)、がふさわしい」と語り、「Vanquish(ヴァンキッシュ)」ブランドの復活を示唆している。
また同氏は、「770 アルティメット エディション」で終了したDBSの将来について、このブランドには「常にフラッグシップが存在する」と語り、「ブランドの柱としてパフォーマンスに重点を置くことが重要だ。V12エンジンはアストンマーティンの「代名詞」であり、歴史的に我々はパフォーマンスブランドである。高級ブランドでもあったが、そこに戻りたいと考えている。」と付け加えた。
DBS 770 Ultimateでは最高出力770psに向上したが、この新型スーパーカーでは、フェラーリの次期812スーパーファスト後継車と競合するためにも、最高出力800psに達すると予想されているほか、排気量も、5.2L以上になる可能性もありそうだ。また将来的には、メルセデス製PHEVパワートレインを搭載した電動バージョンも登場するという噂もある。
DBS後継となる新型スーパーカーのデビューは、今年8月のモントレー・カー・ウィークが有力視されている。