元チャンピオンチームのアプト・クプラ、FE“復帰2年目”シーズン迎えるも不振にあえぐ【フォーミュラEチーム&ドライバー紹介】

FIAフォーミュラE世界選手権の東京E-Prixがいよいよ今週末開催される。それに先駆けて今季のフォーミュラEに参戦する11チームと22名のドライバーを紹介するこの企画。今回はかつてアウディのサポートを受け、現在はクプラがバックについているチームを扱う。

ABT CUPRA Formula E Team

日本においてはまだ馴染みが薄いクプラ。このブランドは、フォルクスワーゲン・グループ傘下のスペイン自動車メーカーであるセアトが立ち上げたもの。元々はセアトのハイパフォーマンス車に与えられる名前だったが、2018年にブランドに格上げされた。

そんなクプラがフォーミュラEに参入したのはシーズン9。マセラティやマクラーレンと同じく、第3世代マシン「Gen3」が導入されるタイミングだった。
そしてクプラのパートナーに選ばれたのは、かつてのアウディのワークスチームであった。

現在、「アプト・クプラ・フォーミュラEチーム」として活動しているチームは、シーズン1からフォーミュラEに参戦した。初年度は「アウディスポーツ・アプト・フォーミュラEチーム」として、シーズン2と3は「アプト・シェフラー・アウディスポーツ」、シーズン4から7は「アウディスポーツ・アプト・シェフラー」としてエントリーした。この7シーズンの間に14勝、表彰台獲得47回を記録し、シーズン4にはチームタイトルを獲得。また、その前のシーズン3にはルーカス・ディ・グラッシがドライバーチャンピオンに輝いた。

シーズン7限りでアウディとともに姿を消したこのチームだったが、1年の休止期間を経てシーズン9にフォーミュラEに復帰を果たした。

マヒンドラのカスタマーチームとして戦っているアプト・クプラ・フォーミュラEチームだが、復帰後の成績は振るわず。昨季はポールポジションを1度獲得したものの、表彰台フィニッシュはゼロ。今季もここまでの最上位は13位と苦しんでいる。

■アプト・クプラ・フォーミュラEチーム
チーム代表:トーマス・ビアマイアー
本拠地:ドイツ ケンプテン
マシン: Mahindra M10Electro 
パワートレイン:マヒンドラ

●シーズン10成績(第4戦サンパウロE-Prix終了時点)
最高位:13位
獲得ポイント:0ポイント
ランキング:11位

●通算成績(シーズン10第4戦サンパウロE-Prix終了時点)
レース数:103
優勝回数:14
表彰台獲得回数:47
ポールポジション獲得回数:6
チャンピオン獲得回数:1

No.11 ルーカス・ディ・グラッシ

ルーカス・ディ・グラッシ

現在39歳のベテラン、ルーカス・ディ・グラッシはブラジルのサンパウロで生まれた。カートを経てシングルシーターへステップアップした後、2005年のマカオGPで優勝。その後も順調にキャリアを重ね、F1のほか耐久レースでも活躍した。フォーミュラEにはシリーズ発足前から開発ドライバーとしても関わり、発足後も継続して参戦。今季を含む10シーズン中9シーズンで現在のアプト・クプラ・フォーミュラEチームに所属し、通算13勝をマーク。シーズン3にはチャンピオンに輝いた。

●シーズン10成績(第4戦サンパウロE-Prix終了時点)
最高位:13位
獲得ポイント:0ポイント
ドライバーランキング:19位

●通算成績(シーズン10第4戦サンパウロE-Prix終了時点)
レース数:119
優勝回数:13
表彰台獲得回数:40
ポールポジション獲得回数:4
チャンピオン獲得回数:1

No.51 ニコ・ミュラー

ニコ・ミュラー

32歳のスイス出身ドライバー、ニコ・ミュラーは2008年にシングルシーターカテゴリーにデビュー。2010年にはGP3シリーズ(現FIA F3選手権)に参戦し、ランキング3位となった。その後、2014年にドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)にエントリーするなど、フォーミュラカテゴリー以外でも活躍した。フォーミュラEにはシーズン6にGEOXドラゴン(現DSペンスキー)からデビュー。アプト・クプラ・フォーミュラEチームには昨季加入し、2年目のシーズンを戦っている。

●シーズン10成績(第4戦サンパウロE-Prix終了時点)
最高位:13位
獲得ポイント:0ポイント
ドライバーランキング:18位

●通算成績(シーズン10第4戦サンパウロE-Prix終了時点)
レース数:36
優勝回数:0
表彰台獲得回数:1
ポールポジション獲得回数:0

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