FE初代王者を生んだERT、参戦10年目の今季は若手コンビで浮上狙う【フォーミュラEチーム&ドライバー紹介】

FIAフォーミュラE世界選手権の東京E-Prixがいよいよ今週末開催される。それに先駆けて今季のフォーミュラEに参戦する11チームと22名のドライバーを紹介するこの企画。今回はかつてアウディのサポートを受け、現在はクプラがバックについているチームを扱う。

ERT Formula E Team

ERTフォーミュラEチームは、フォーミュラEが発足した2014/15年のシーズン1から参戦を続けているチームのひとつ。しかも、初年度にドライバータイトルを獲得している。

シーズン1に「チャイナ・レーシング・フォーミュラEチーム」としてエントリーリストに名を連ねたこのチームは、レギュラードライバーに元F1世界チャンピオンのネルソン・ピケの息子で、自身もF1を戦った経験を持つネルソン・ピケ・ジュニアを擁して参戦。ピケ・ジュニアが初代フォーミュラE王者になったほか、チームとしては2勝、5度のポディウム登壇を果たし、ランキング4位となった。

ところが「NEXTEV TCRフォーミュラEチーム」として戦ったシーズン2はチームランキング最下位に転落。同シーズン以降、ポイント圏内のフィニッシュはするものの、上位を争う力強いレースはほとんどなく、シーズン2からシーズン9までの8年間で表彰台を獲得したのは1回のみとなっている。

そして、昨年限りで中国ブランドのNIOとのパートナーシップが終了し、今季は「ERTフォーミュラEチーム」として参戦するに至っている。現在は、第2戦ディルイーヤE-Prixでセルジオ・セッテ・カマラが9位入賞を果たして2ポイントを獲得したため、チームランキング9位に立っている。

■ERTフォーミュラEチーム
チーム代表:アレックス・フイ
本拠地:イギリス シルバーストン
マシン: ERT X24 
パワートレイン:エレクトリック・レーシング・テクノロジーズ

●シーズン10成績(第4戦サンパウロE-Prix終了時点)
最高位:9位
獲得ポイント:2ポイント
ランキング:9位

●通算成績(シーズン10第4戦サンパウロE-Prix終了時点)
レース数:120
優勝回数:2
表彰台獲得回数:6
ポールポジション獲得回数:2

No.3 セルジオ・セッテ・カマラ

セルジオ・セッテ・カマラ

現在25歳のセルジオ・セッテ・カマラは、母国ブラジルでのカートレースで頭角を現すと2014年にヨーロッパへ渡った。2016年にレッドブル・ジュニアドライバーのひとりとなると、2017年にFIA F2選手権に参戦。2019年には同シリーズでランキング4位となった。フォーミュラEにはシーズン6、GEOXドラゴンからデビュー。シーズン9に現所属のERTフォーミュラEチーム(当時のNIO 333レーシング)に加入した。

●シーズン10成績(第4戦サンパウロE-Prix終了時点)
最高位:9位
獲得ポイント:2ポイント
ドライバーランキング:16位

●通算成績(シーズン10第4戦サンパウロE-Prix終了時点)
レース数:54
優勝回数:0
表彰台獲得回数:0
ポールポジション獲得回数:0

No.33 ダン・ティクトゥム

ダン・ティクトゥム

24歳のダン・ティクトゥムはイギリス出身。カートで実績を残した後、シングルシーターに転向。2017年にレッドブル・ジュニアドライバーとなると、マカオGPで優勝。翌2018年にはFIA F3ヨーロピアン選手権でランキング2位となった。フォーミュラEにはシーズン8のNIO 333 FEチーム(現ERTフォーミュラEチーム)からデビュー。以来同チームに所属し、昨季は2度の6位入賞を果たした。

●シーズン10成績(第4戦サンパウロE-Prix終了時点)
最高位:16位
獲得ポイント:0ポイント
ドライバーランキング:22位

●通算成績(シーズン10第4戦サンパウロE-Prix終了時点)
レース数:36
優勝回数:0
表彰台獲得回数:0
ポールポジション獲得回数:0

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