日産自動車は3月27日、FIAフォーミュラE世界選手権のシーズン第5戦 東京E-Prixが開催されることを記念して、エントリーしている全11チームをイメージして特別に制作した着物を公開した。
バッテリーEVによるレースシリーズの最高峰であるフォーミュラE。日産は2018/19年のシーズン5から日本の自動車メーカーとして初めて同シリーズに参入した。当初はルノーの後を継ぐかたちであり、チーム名も「ニッサンe.Dams」としていたが、2022年にチームを買収。現在は「ニッサン・フォーミュラEチーム」としてワークス参戦しているほか、2025/26年のシーズン12まで継続してエントリーすることを明らかにしている。
東京ビッグサイトを中心として3月30日に決勝レースが行われる東京E-Prixは、日産にとって初めてのホームレースとなる。それを記念して同社は、来日するライバルチームを「日本ならではのおもてなしの心で歓迎」。各チームのカラーにインスパイアされた着物を送ることにした。
ファッションデザイナーでJU-NNAの創設者である中村 淳氏が手掛けた11着の着物は、東京E-Prixの当日、会場にて展示される予定となっている。
ロンドンファッションウィークなどで活躍する中村氏の作品の特徴は、日本の伝統的な技法と現代的なデザインの融合。同氏は今回のプロジェクトに際し、着物を日本の職人たちと一点一点すべて手作業で制作したという。
中村氏は「着物は日本の文化にとって非常に重要なものです」とコメント。
「今回、日産のような日本を代表するブランドから着物のデザインを依頼されたことは、とても刺激的な経験となりました。このコレクションでは、日本のホスピタリティを表現することを目指し、チームカラーやクルマから着想を得た着物をデザインしました」
一方、ニッサン・フォーミュラEチームのマネージングダイレクターを務めるトマソ・ヴォルペも「中村氏のような優れたファッションデザイナーとのコラボレーションが実現したことを嬉しく思います。初のホームレースはチームにとって非常に重要な一戦です。ライバルチームを歓迎しつつ、レースではしっかり勝利を手にしたいと思います」と述べた。