FIAフォーミュラE世界選手権は3月29日~30日、今シーズン第5戦となる東京E-Prixを開催した。
会場となったのは東京都江東区有明の東京ビッグサイト。同施設の敷地と周辺の道路を用いた市街地サーキットが特設され、そこを22台の電動レーシングマシンが走行した。
2020年に島根県で公道を封鎖したカートレースが催された例はあったが、四輪の本格的な競技車両が市街地でレースを行うのは東京E-Prixが初めて。東京都内、しかもFIA世界選手権のレースが実質的な日本初のストリートレースとして行われることになり、大いに注目を集めた。
29日にはシェイクダウンとフリープラクティス(FP)1が実施。午前に雨が降ったことで、この日は完全なドライコンディションでの走行はなかったが、大きな混乱なくイベントは進行した。
翌30日は快晴。午前にFP2と予選、午後に決勝が行われた。
予選ではニッサン・フォーミュラEチームのオリバー・ローランドがポールポジションを獲得。
決勝前には、小池百合子都知事のほか、岸田文雄 内閣総理大臣も姿を見せた。
決勝レースは規定周回数33に2周が追加され、合計35周で争われた。オーバーテイクこそ少なかったものの、終始ドッグファイトが繰り広げられる緊張感の高い展開。1時間弱の戦いの末にトップでチェッカーを受けたのはマセラティMSGレーシングのマキシミリアン・グンターで、東京E-Prixの初代ウィナーとなった。
なお、東京E-Prixの決勝日の東京ビッグサイトには2万人が来場し、歴史的なイベントを見守った。