目次
最新の機能を身につけ国内市場に再登場
1994年に初代が登場し、以来、国産乗用ミニバンブームを牽引してきたのがホンダ・オデッセイ。2代目から加わったアブソルートは、まさにホンダらしいスポーティテイストある〝走り〞のミニバンだった。しかしオデッセイ初の両側スライドドアを備えた5代目で、生産拠点の狭山工場の閉鎖もあり、2021年のクリスマスイブに、いったんその歴史の幕を閉じることになった。
エクステリア
そのオデッセイが、内外からの復活を望む声から23年12月に再販売されることに。継続して売られていた中国の広汽本田汽車で生産される5代目一部改良モデルの日本導入、再登場である。よって、プラットフォーム、ボディサイズ、ホイールベース、パワートレイン、パッケージなどは基本的に日本仕様の5代目を継承するのだが、最新モデルとして進化しているのはもちろんだ.
乗降性
復活したオデッセイはこれまでも人気だったアブソルート、2.0ℓエンジン+モーターのe:HEVモデルのみに集約。全車7人乗りで、グレードは基本のe:HEV ABSOLUTE(17インチタイヤ)、中間のe:HEV ABSOLUTE・EX(18インチタイヤ)、そして新設定かつ予約受注で約60%を占める、内外装のブラック加飾を施した、一段と精悍なe:HEV ABSOLUTE・EX BLACK EDITION(18インチタイヤ)を揃える。
インストルメントパネル
エクステリアではフロントグリルをより上質で高級感あるデザインに変更。インテリアではシフターを最新のホンダ車に用いられるボタン式エレクトリックセレクターに変更。e:HEVオデッセイとして初の減速セレクター(パドルシフト)を採用するとともに、ナビゲーションをホンダコネクト対応の最大11.4インチに大型化(販売店オプション)。
居住性
そして復活したオデッセイ最大の特徴が、2列目キャプテンシートだ。170度リクライニング、中折れ機構、オットマン付きで、ソファのような心地良い掛け心地とサポート性の両立が自慢だったプレミアムクレードルシートの骨格、基本仕様はそのままに、全タイプに4ウェイパワーシート(オットマンとリクライニング操作のみ)を装備。さらにミニテーブル付きアームレスト、折り畳み式シートサイドテーブル(右側席サイドにセット)、シートヒーター、足元のUSBチャージャー(タイプC×2)も備わった。
うれしい装備
一部改良発表 23年12月7日 月間販売台数 NO DATA WLTCモード燃費 19.9km/ℓ※e:HEV ABSOLUTE
ラゲッジルーム
もちろん、先進運転支援機能のホンダセンシングも最新のものに進化。以前の単眼カメラ+レーダーから、100度の広角カメラ+ソナータイプにアップグレードされ、ソナー機能で対象物が拡大。夜間を含む歩行者、自転車運転者、ガラス(コンビニなどの窓)に対応したほか、オートハイビーム、近距離衝突軽減ブレーキなども追加されている。現時点で未試乗ながら、開発陣に聞けば走りは「日本仕様の5代目後期型に準ずる」とのこと。つまり5代目初期型のスポーティカーを思わせる硬めの乗り心地がやや改善された、ホンダらしいスポーティな走りと同乗者の快適度を両立し、濃厚・重厚な乗り味とリニアな操縦性を兼ね備える、ほかのミニバンとは一線を画すアブソルートならではの走りが再び味わえるのではないだろうか。
※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.156 「2024年最新国産新型車のすべて」の再構成です。
http://motorfan-newmodel.com/integration/156/