レズバニはこれまで、世界で最も「タフ」と言われるオフローダー、「ビースト」、「タンク」、「ベンジェンス」などを発表してきたが、この度「レズバニ・レトロ」ラインを新設。最新モデルに過去の名車の魂を吹き込むスタイルの改造モデルを導入していく。その記念すべき第一弾がこの「RR1 750」だ。
「935」は、1976年にデビューしたレーシングカー。2019年には、1978年型の935(935/78)をベースにより進化させたわずか77台のみの限定生産モデルがリリースされた。
ポルシェ最新の911(992世代)をベースにしたRR1は、現代性とドライバビリティを確保。935/78と、2019年モデルの両方からインスピレーションを得ており、1970年代のル・マン24時間を席巻した伝説のレースカーを彷彿とさせるカーボンファイバーのボディパネルで装飾している。
後部には大型ウィングを装備。ノーズも少し傾斜しており、当時のレースカーの記憶を蘇らせる。そして最大の特徴は、フロントエンドにEV「タイカン」スタイルのヘッドライトが組み込まれていることだろう。
しかし、モディファイするのはエクステリアだけでないのがレズバニだ。この最新カスタムには、3つのバリエーションを提供する。
最初のモデルが「RR1 550」で、2020年型ポルシェ「911カレラS」をベースに、410 kW/558PSを発揮するようにチューニングされている。重量を軽減する新しいボディワークに加えて、購入者にはオーリンズ「TTX-Proコイルオーバー」と、パフォーマンス向上に役立つ新しい排気システムが提供される。
さらに進化させたのが「RR1 565」だ。こちらは、992型ポルシェ「911 GT3」プラットフォームをベースにしており、最高出力573psを発揮。6速マニュアルまたはPDKトランスミッションを備え、スリリングなパフォーマンスを約束するという。
そして最上位モデルには「RR1 750」が存在する。「911ターボS」プラットフォームに基づいており、最高出力760psを発揮するようにチューニング、ニーズに応じてストリート用またはトラック用に調整されたサスペンションセットアップを提供する。
レズバニは、RR1を合計50台だけ製造する予定で、キットの価格は14万9000ドル(約2300万円)からとなっているが、発売後はプレミア価格となり億超えが確実視されている。