ヴェロスターは、スポーツカーに寄せた2ドアハッチバックで、シューティングブレークの雰囲気や、クーペのイメージもある個性的モデルだった。初代は2011年にデビュー、2018年に登場した第2世代では、ボディが完全に新設計され、非対称のレイアウトはそのままに、よりスタイリッシュに進化した。また高性能『N』も導入されるなどしたが、2022年に惜しまれつつも生産中止となっている。
そして現在、復活の計画があるという噂がある。最大の注目は、最近マイナーチェンジをしたヒョンデ『エラントラ セダン』に似たスタイルを特徴とした2ドアクーペへの変身だ。
同ブランドの現在のラインナップは、主にSUV、4ドアセダン、5ドアハッチバックに限定されているが、お馴染みTheottle氏が提供してくれたのは2ドアクーペだ。同氏は2013年にアウディ『スポーツ クワトロ コンセプト』をイメージしたというが、コンパクトクーペと、スポーティなハッチバックの境界線の曖昧な形状がシンクロする。
提供された予想CGを見ると、アグレッシブなフロントエンド、全幅LEDストリップライトを装備。エッジの効いたシルエットは懐かしのBMW『3シリーズ コンパクト』を彷彿とさせる。現在の自動車業界でライバルを探すとすればトヨタ『GR86』、スバル『BRZ』、BMW『2シリーズ クーペ』が標的となるのだろうが、ヒョンデのバッジならば欧米ではコスパはグッと上がるのかもしれない。
多くのカーメーカーがスポーツカーをラインナップから廃止しており、このような2ドアクーペが新たに誕生するかは疑問が残るところだが、もう少しハッチバックに寄せたデザインなら十分復活がありそうだ。また同ブランドは、『エラントラN』など人気モデルのパフォーマンス重視の派生モデルを提供し続けており、手頃な価格のパフォーマンスEVの開発を積極的に検討していることもスポーツタイプの車には追い風となるだろう。