目次
快適性をさらに高めた最新コンフォートモデル
百年に一度の変革期を迎えているといわれるクルマ業界。タイヤについても例外ではない。技術進化のスピードは凄まじく、トレンドも刻々と変わりつつある状況である。
そうしたトレンドを牽引し続けているのがブリヂストンだ。コンフォートモデルの最新作『レグノGR-XⅢ』では新たな商品設計基盤技術である『ENLITEN』を搭載。すべての性能を妥協ないレベルで高めながら、さらなる静粛性やハンドリングを追求。空間品質と走行性能、そしてサステナビリティ性能を高次元で両立することに成功している。
具体的に従来モデルのGR-XⅡと比べて、荒れた路面で気になりやすいロードノイズ(低周波)を12%低減。さらに滑らかな路面で気になりがちなパタンノイズ(高周波)についても8%の低減を果たしているというから驚きである。
当然ながら、それほどまでの静粛性を達成するのは容易ではない。GR-tech Silentゴムを新採用することで路面からの振動を吸収。さらにケースラインの最適化や構造の見直しにより、車内へのノイズの伝達を低減することで比類なき静粛性と乗り心地のよさを実現しているのだ。
クルマが重くなっている分タイヤの負担も増している
コンフォートタイヤの代表格ともいえるレグノが、さらなる静粛性や走りを追求してきた背景には、EVやハイブリッドカーの躍進もある。これらの新型車はエンジン音がしない(もしくは少ない)だけにタイヤからの騒音が気になりがちなのだ。ゆえに快適な車内空間を実現するには静粛性の追求が必須。各タイヤメーカーも続々とコンフォートタイヤの新作を投入してきている。
電動化が進みクルマが重くなったのも、タイヤ開発に少なからず影響を及ぼしているようだ。EVやハイブリッドはモーターやバッテリーなどを積み込んでいるうえに自動運転や安全装備を充実させている。確実に車体は重くなっており、それだけタイヤへの負担が大きくなっているのは否めない。
そこでブリヂストンのレグノGR-XⅢでは、独自技術のアルティメットアイやGR-techMotionラインにより接地面積を増やし、接地圧を分散化させることで接地性を向上。重量級のクルマに履いても軽快なハンドリングを実現しつつ、レーンチェンジやカーブでのふらつきを抑制。揺れが少なく快適な車内空間を実現している。
EVに特化したモデルも徐々に登場し始めている
ちなみにEVにおける動力元となるモーターはトルクが一気に立ち上がるため、タテ方向の負荷が大きいといわれる。そのため高いブロック剛性も求められるし、ゴムの減りも早くなる傾向にある。そうした環境の変化に対応するべく、グッドイヤーやピレリなどはEV向けタイヤを新たにリリースしてきている。
このように時代の移り変わりとともにタイヤに求められる性能も刻々と変化している。SUV用やミニバン用などジャンルに特化した銘柄が増えているのも、それぞれのクルマの特性にあわせて性能を突き詰めていった結果といえる。
とかく価格重視になりがちなタイヤ選びだが、クルマの進化にあわせて開発された最新モデルを選ぶメリットは計り知れない。一世代前のモデルと比べると、安全性はもちろん、快適性や走行性能が格段に高められているからだ。履き替えの際はぜひ検討材料に入れておきたい。