こんどのVクラス後継車、EVならではの機能性と高級感をブラッシュアップ
Vクラスは、商用車「Vito」(ヴィート)の乗用車バージョンとして1998年に発売。2003年の第2世代では「Viano」(ビアノ)に車名変更されたが、2006年には再び「Vクラス」の名が復活、現行型となる第3世代は2014年1月に発表、2020年にはフルエレクトリックバージョン「EQV」が発売されている。
同ブランドでは、2026年末に次世代電動専用プラットフォーム「VAN.EA」を導入すると発表。CLA、GLA、GLB 用の「Electric First MMA」プラットフォームとは対照的に、「VAN.EA」プラットフォームは内燃機関に対応しないのが特徴だが、この基盤を採用する初のモデルが「EQV」次期型だ。
捉えた初期プロトタイプは、キャビンや車体の多くを現行モデルから引き継いでいることがわかる。ただし、フロントエンドは完全に新設計されており、ノーズがクローズドされているほか、サイドスカートが厚みを持っている。
後部では、ダミーのテールライトや、エクストリームディフューザーも確認できるほか、フェンダーフレアが現行モデルより少しワイド化されているようだ。さらに、プロトタイプには様々なセンサーが装備されている。そのうち2つはサイドミラーの下にあるが、メルセデスは以前、レベル2の半自動運転技術が発売時に利用可能になり、レベル3のシステムは2020年代終わりまでに登場すると示唆していたため開発が加速しているようだ。
後継モデルでは、特に効率とパフォーマンスに重点を置くと言われており、空力、電気ドライブトレイン、タイヤ、ボディなど、これを念頭に置き、一貫して最適化される。メルセデスは、EQV後継モデルが現行モデルよりもさらに豪華になることを示唆、「洗練された顧客の期待にさらに強く応えるため、比類のない高級な位置付けで、プライベート・バンを提供することを目指している」という。
現行型EQVは、90kWhバッテリーを積み226マイル(363km)を走るが、次期型では310マイル(500km)を超えてくると予想される。
VクラスのEV版となるEQV後継モデルのワールドプレミアは、2026年。前輪駆動と後輪駆動、およびさまざまなバッテリー容量が提供、市販型では「EQ」の名が外され新たな車名が与えられる可能性もある。