アウディが現在開発を進める高性能電動サルーン「RS6 e-tron」市販型プロトタイプが初めてニュルブルクリンク高速テストに出現した。
RS6 e-tron は、現在ラインナップにある「A6」後継モデルに設定される最強モデルだ。
アウディは2026年に最後のガソリン車を発売する予定で、今後数年間でアウディスポーツ部門のモデルも含め、ラインナップのほとんどが電動車に移行することになる。また、電気自動車に偶数番号を、ICE搭載モデルに偶数番号を採用するアウディの命名法も新しくなることも確実視されている。つまり、電動化される新生「A6」ファミリーは、「A5」後継モデルということになる。
このたびニュルで捉えたプロトタイプは、フロントエンドに分割ヘッドライトを装備。アグレッシブなスプリッターや、垂直のエアカーテンが両側に配置されたワイドインテークが確認できるほか、フォーリングスのロゴが配置されるであろう、クローズドグリルも見てとれる。
RSの側面では、ポーティなサイドスカート、フラッシュマウントのドアハンドルを採用、スポーツチューンされたサスペンションにより、ボディがローダウンされていることもわかる。
足回りでは、幅広のホイールアーチや、高性能ブレーキパッケージを備え、フロントフェンダー後部には通気口を配置するなど、「RS Q6 e-tron」を反映していることがわかる。
ニュルでは高速コーナーリングを披露。カメラマンによると、若干の減速をしつつアウトからコーナーに突入すると、強力な加速で立ち上がっていたという。
キャビン内では、11.9インチのデジタルインストルメントクラスター、14.5インチのインフォテインメントシステム、10.9インチの助手席ディスプレイが期待できるだろう。また、スポーツシートやカーボンファイバートリムなど、RSのための専用装備が奢られ、RS仕様が完成する。
2021年に発表されたA6のコンセプトには、100kWhのバッテリーを積み、最高出力469psを発揮するデュアルモーターパワートレインが搭載されていた。しかし、A6最終形となるRS6 e-tronでは、ポルシェ・マカンターボ・エレクトリックの最高出力640ps、最大トルク1129Nmを超える可能性もあると噂されている。
RS6 e-tronのワールドプレミアは、2025年以降となるだろう。