マツダのスーパー耐久ST-Qクラス(自動車メーカーが開発車両で参戦するクラス)での取り組みは、2021~2022年がSTEP1で、デミオでカーボンニュートラル(CN)燃料(ユーグレナ油脂を使ったサステオ100)を使うことからスタートした。
2024年は、55号車 MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio conceptと12号車 MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF conceptの2台で参戦。富士24時間に2台で参戦するのは初である。
2024年は燃料でカーボンニュートラルを達成するだけでなく、CO₂回収技術なども搭載してカーボンネガティブ(CNではなく)を目指す。つまり、走れば走るだけ空気をきれいにしていく技術の開発だ。
CNに関わるトータルソリューションの実証実験として藻類由来のバイオ燃料研究によって作られるバイオ燃料を使うだけでなく、CN素材(再生カーボン使用部品)研究や軽量化技術、CNエンジンオイル研究、そしてCO₂回収技術も開発する。
バイオ燃料によるCO₂削減効果を90%とすると、そこから20%のCO₂キャプチャーすることで、トータル110%(つまりカーボンネガティブ)のCO₂削減効果を目指す。
第2戦の富士24時間からは、排気抵抗と車両重量配分の改善、ガソリンエンジン向けターボチャージャー(可変容量機構)およびエキゾーストマニフォールドの耐熱性アップなど、走行特性や耐久性の向上などクルマとしての走りの向上を実施。さらにカーボンニュートラルのための車体軽量化技術開発として、980MPaのハイテン材を使用したロワーアームなどを投入した。
第5戦からはMAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF conceptにCNエンジンオイルを投入する予定だ。