M5ツーリングは、1992年のE34型と2007年のE61型に設定されていた高性能ワゴンだ。しかし、この第4世代を最後に販売終了し、現在はコレクターズアイテムとなっている。しかし17年の時を経ていよいよBMW5シリーズ史上3代目となる新型「M5ツーリング」が誕生する。
ニュル高速テストで捉えたプロトタイプは、カモフラージュが厳重ながらそのアグレッシブさが伝わってくるとともに、ボンネットフード先端の高電圧注意のステッカーから電動モデルであることがわかる
フロントエンドでは、卵型グリルの上部が閉じられていることが見てとれる。下部バンパーには中央の台形グリルを装備、冷却のためにエンジンに大量の空気を供給し、両端の垂直エアベントがエアカーテンとして機能、ホイールでの乱気流を防ぐシステムだ。
膨らんだホイールアーチの中には、フロントに巨大な 20 インチのアロイホイール、リアに 21 インチのホイールが収納されており、ドリルドブレーキローターと青いブレーキキャリパーが装着されている。
後部では、リヤゲート上端にスリムなルーフエンドスポイラーを備え、四連のエキゾーストパイプが見える。キャビン内は5シリーズと同じレイアウトのようだが、カーボンファイバートリムが追加されるはずだ。
パワートレインは、「XM ラベル」を反映した4.4リットルV型8気筒ツインターボエンジンと、29.5kWhリチウムイオンバッテリーパック、デュアルモーターを搭載。8速ATと組み合わされ、最高出力は748ps、最大トルク1000Nmと噂されている。
新型M5は初めて米国市場に導入されることが確定しているが、ライバルとみられたメルセデス・ベンツはAMG「E 63ステーションワゴン」の販売を終了。アウディの現行「RS6アバント」も生産終了となるため、M5ツーリングが一人勝ちする可能性がある。アウディはRS6アバント後継モデルとして「RS7アバント」、弟分「RS5アバント」も計画されているが、どちらも米国市場での販売はまだ確認されていない。
M5ツーリング新型の登場は、2024年内に予定されている。