トヨタの第5世代ハイブリッド「ハイブリッド130」とは!? ヤリスクロスに搭載してよりパワフルになった新型がヨーロッパで登場!

欧州トヨタは、ヨーロッパ向けのBセグメントSUV「ヤリスクロス」の新型モデルを発表した。新型ヤリスクロスでは、第5世代のトヨタハイブリッド技術の要素を取り入れたハイブリッド130パワートレインを追加し、出力・トルクを向上。 キャビンは、新たな騒音・振動対策が施されただけでなく、最新のマルチメディア・パッケージ、カスタマイズ可能な12.3インチ運転席計器ディスプレイ、デジタルキースマートフォンアプリによる完全なユーザーエクスペリエンスを追加。安全支援システムには、最新の「トヨタ・セーフティセンス」を含む、安全・運転支援システム「T-Mate」の性能と機能を大幅に向上して搭載している。

トヨタ最新の第5世代ハイブリッド技術を詰め込んだ「ハイブリッド130」

新型ヤリスクロスは、ヤリス・ハッチバックに続き、よりパワフルなハイブリッド・パワートレイン「ハイブリッド130」を追加搭載している。新型ハイブリッド130では、定評ある1.5Lフルハイブリッドシステムに、より大型で強力な電気モーター・ジェネレーター(MG1)を搭載した新しいトランスアクスルを採用。これとパワーコントロールユニット(PCU)の調整により、システム総出力は115馬力から130馬力へと15馬力向上している。同時に、MG2モーターのトルクは全回転域で向上し、最大トルクは141Nmから185Nmへと30%増加した(編集部換算値)。

パワーアップの結果、加速に磨きがかかり、0-100km/hのタイムは0.5秒短縮の10.7秒、80-120km/hの追い越しベンチマークは0.4秒短縮の8.9秒となった。新しいハイブリッド技術には、道路勾配の変化に合わせて車の加減速をアシストする機能が含まれている。これにより、上り坂ではアクセルをベタ踏みすることなくアクセルサポートが行われ、下り坂ではアクセルから足を離すと自動減速する。

さらに、クラウドベースのナビゲーションシステムにより、ルート上のドライバーの行動や道路・交通状況を学習。道路や交通状況に合わせてバッテリーの充放電制御を最適化することができる。さらに、この運転データ収集により、ドライバーがよく通行するルート上のポイント、例えば、通勤路の下り坂などでは「減速サポートポイント」として登録され、アクセルを離すとエンジンブレーキの制動力が通常よりも高く効くという仕組みだ。

居住性とコネクティビティ性能を重要視したインテリア

新型ヤリスクロスでは、近年、重要視される騒音・振動低減のためのさまざまな対策が追加されている。顧客の声を反映し、ロードノイズ、エンジンノイズ、風切り音の対策として、主要な競合車種をベンチマークし、クラストップレベルの性能が実現されている。エンジンノイズに関しては、左側のエンジンマウントにダイナミックダンパーなどを追加。風切り音やロードノイズ対策としては、フロントガラスとリアガラスに厚めのガラスが採用された。

キャビンには、新しいユーザーエクスペリエンスとして、ドライバーの好みに合わせて設定やカスタマイズが可能な運転席メーター・ディスプレイと、よりパワフルで反応が速く幅広い機能を提供するマルチメディア・システムが搭載される。グレードによって、運転席のコンビメーターは7インチまたは12.3インチ、マルチメディア・タッチスクリーンは9インチまたは10.5インチとディスプレイサイズはクラス最大級だ。グレードによってはヘッドアップディスプレイも用意され、ドライバーは主要な運転情報にさらにダイレクトにアクセスできる。

また、簡単で直感的な操作のために設計されたトヨタ・スマートコネクト・マルチメディアシステムは、入力に対するレスポンスが早くなっている。クラウドベースのナビゲーションが標準装備されており、ルート、交通、遅延などの最新情報にアクセスできるほか、音声認識システムも強化され、自然な会話や要求を認識できる「ヘイ・トヨタ」ボイスエージェントが搭載されている。Apple CarPlay/Android Auto両方のワイヤレス接続にも対応している。

「T-Mate」パッケージ、「TSS」システムを全車に標準搭載

トヨタは、新型ヤリスクロスをクラスで最も安全なクルマにすることを目指し、アクティブセーフティとパッシブセーフティ、そして運転時のストレスを軽減する機能を豊富に搭載した。トヨタ「T-Mate」パッケージを搭載し、クルマをより安全に、運転しやすく、駐車しやすくする機能が豊富に搭載されている。また、最新世代のトヨタ・セーフティ・センスシステムの導入など、他のB-SUVモデルには追加オプションとして設定されていたり、設定されていなかったりすることが多いこれらの機能が、ヤリス・クロスでは全車に標準装備されている。

最新の強化機能として、衝突防止のカメラレーダーシステムはスキャン範囲を拡大するだけでなく、新たに加速抑制機能が追加され、先行車との衝突の危険性があると判断した場合、つまり、踏み間違えによる急発進などのケースで急加速を抑制してくれる。

また、夜間走行時のドライバーの前方視界を向上させるアダプティブハイビームシステム(AHS)がヤリスクロスに初採用されている。オプション設定となるが、LEDのロービームとハイビームを統合し、前方照明をより正確に制御することで、対向車のドライバーを眩惑するリスクを自動的に回避しながら、照度を最大化することができる。

2024年型にも「GR SPORT」がラインナップ!

新型ヤリスクロスにも、トヨタのモータースポーツにインスパイアされた「GR SPORT」が設定される。専用の18インチダークグレーアルミホイール、レッドステッチ入りの特注スポーティシート、GRおよびGR SPORTのバッジを外装と内装に配し、よりスポーティな外観に。また、サスペンションもより魅力的な走りのためにチューニングされている。

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