今回の事象を重く受け止め、コンプライアンスおよびガバナンス強化の観点をふまえた再発防止に全社をあげて取り組む
このたびの調査により、型式指定申請に必要な騒音試験および原動機車載出力試験などで、試験条件の逸脱や、試験成績書に実測値と異なるデータを記載するなどの不適切な事案があったことを確認。なお、現行販売および今後販売を予定している四輪車の認証試験における不適切な事案は確認されていない。
「騒音試験における不適切事案」では、2009年2月〜2017年10月に実施した試験で以下のふたつの事案があったことが判明した。
●試験車両の重量設定について、法規の規定範囲を超えた重量で試験を実施した(試験条件の不備)
●試験成績書において、実際に試験を行なった車両の重量とは異なる規定範囲内の数値を記載した(虚偽記載)
騒音試験における不適切事案・対象車種
「原動機車載出力試験(ガソリン機関)、電動機最高出力及び定格出力試験における不適切事案」では、以下の事案があったことが判明した。
●試験結果の出力値およびトルク値を書き換えて試験成績書に記載した(虚偽記載)
原動機車載出力試験(ガソリン機関)、電動機最高出力及び定格出力試験における不適切事案・対象車種
そして「原動機車載出力試験(ガソリン機関)における不適切事案」では、以下の事案があったことが判明した。
●法規では発電機を作動させた状態で試験を行うべきところ、作動させずに実施し、別の同一原動機試験で得られた補正値を用いて数値を算出し、これをもって、発電機を作動させた状態と同等の試験結果とみなした。(試験条件の不備)
原動機車載出力試験(ガソリン機関)における不適切事案・対象車種
ホンダはこのたびの報に際して以下のコメントを発表した。
「今回の事象を重く受け止め、コンプライアンスおよびガバナンス強化の観点をふまえた再発防止に全社をあげて取り組みます。あらためて法令順守を徹底する考えを、経営のトップメッセージとして社内に発信し、全ての従業員に対して遵法マインドの育成強化を図ります。また、人によって異なる解釈や判断が発生しないよう、適切な業務プロセスを構築・標準化するとともに、内部監査機能のさらなる強化を図ります」