なぜ謎かと言うと、現行型となる第2世代GLE(W167/C167型)は2019年にデビュー、2023年9月にマイナーチェンジを発表したばかりであり、もう1度のフェイスリフトを計画しているのか、それとも次世代GLEの初期のミュールを見ているのかはまだわからないからだ。
メルセデスがEVの将来を見定めるために、現行型世代の寿命を延ばしたい場合、2回目のフェイスリフトは理にかなっている可能性があるが、一方で、最後となるICE駆動の次世代GLEを開発する可能性も十分にある。
捉えたプロトタイプは、フロントエンドのみをカモフラージュ、それもかなり厳重だ。ディテールは不明だが、よく見るとセンサーとカメラの一部が再配置されているように見え、ヘッドライトが異なるLEDライトユニットを搭載していることがわかる。またバンパーのエアインテーク形状も異なっている様子がうかがえる。
キャビン内では、ダッシュボードの一部を布で覆っているのが見えるが、これはアップデートの大部分をカバーしようとしている可能性がありそうだ。 2024年のリフレッシュでは、インテリアはほとんど変更されておらず、おそらく同ブランドでは、すぐ後に別のアップデートを計画していた可能性がある。
多くの自動車メーカーと同様に、EVへの移行はこれまで考えられていたほど早くは進まない可能性があり、市場の冷え込みを受けて多くの企業が戦略を再考するようになっている。メルセデスもICE搭載モデルの延命を図り始めており、次世代のEQEおよびEQS車を支える予定だった新しいEVプラットフォームの計画をすでに中止している。
このプロトタイプの正体は、現段階で断言できないが、おそらくEVへの完全移行を遅らせ、ハイブリッドやPHEVの強化改良新型と見ていいかも知れない。