べ—スは、初代のクラウンとされていたが、2ドア・クーペはイタリアのカロッツェリアのイメ—ジを持った流麓なスタイリング。

当時はショ—モデル華やかな時代で、多くはあくまでもショーのためのモデルであり、詳細は明らかにされないことが多かった。

洗練されたスタイリングながら、どうしてもフロントフェンダーとその先のウインカーが気になる。1962年に登場したクラウンもフェンダー上部は独特のカタチで、強い意図があったものと想像される。
61年の自動車ショーでの展示風景。1962のプレートは翌年のデビューを予告していたようにも受け取れるが、実際に登場したのはセダンとバンなど。2代目では2ドアモデルは登場しなかった。

しかしスポーツXではある程度の発表データがあり、4人乗りのクーペ、全長4587mm・全幅1685mm・全高1367mm・ホイールベース 2690mm、トレッド前1360mm後1380mmで全輪独立懸架、エンジンは1897cc、105psの出カで最高速度は150km/hのスペックが発表されていた。

ただ、基本的なディメンションや、2ドア・クーペというパッケージではあるが、デュアルライトのフロントグリルのデザインや、インパネなどのインテリアに、後に登場する2代目クラウンのデザインのイメ—ジが表現されており、ショーモデルというよりも、2代目クラウンのためのスタディモデルの一台であったと考えられる。

次期クラウンと共通するのはステアリングのみ。インパネはまったくの別デザインではあるが細部の仕上げは美しく、登場の可能性があったのかもしれない。

こちらもトヨペットですが…

こちらは1960年に登場したトヨペット・カスタムスポーツ。クラウンをベースに、FRPボディで仕立て上げられた久野自動車工業によるカスタムカー。スポーツXとの関連性はないようだが、結構スタイリッシュなモデルだ。価格は135万円(当時)。