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EX-Iの翌年に登場したハイエンドスポーツ
70年代最初の東京モーターショーにトヨタが登場させたのはEX7というハイエンドスポーツモデルだ。前回の69年にはEX-Iというモデルを登場させていたが、このモデルにはれっきとした狙いがあった。それは、70年に登場する初代セリカのコンセプトを明確に伝えることだった。
果たして、この70年の東京モーターショーのトヨタブース最大の目玉は、EX-Iをイメージさせる新型セリカが大々的に展示され、そしてセリカをベースとしたセダンのカリーナの登場ということになったのだ。そんな狙いがあったために、比較的現実的なスタイルをしていたのがEX-Iだ。
会場には発表したての初代セリカ&カリーナも
対する70年のEX7は、実に未来的。わずか1m程度と低い全高のモデルだけに、乗降性にも配慮してドアはルーフごと大きく開き、シートもリフトアップする仕組み。なのでミニスカートのお嬢さんも気楽に乗り降りできる。デザイン上の特徴はあえてフロントピラーをボディ内側に愛知したことで、大きく開くドアによってサイドウインドウに三次曲面構造が採用されたことによる。さらにミッドに搭載されるエンジンの吸気と冷却にドア全高分あるサイドスリットを採用するなど、独創的な構成が見られた。
EX7はトヨタ7の最終モデルをベースとしたドリームカー。1969年から参戦し、日産R380/381/382などと戦いを繰り広げた。
スリーサイズはL4300×W1842×H1050mm。ホイールベースは2250mmだ。ミッドシップとなるエンジンは当時のモーターファン誌によれば、V型8気筒の5ℓの”ターボエンジンらしい”と記されていたが、ノンターボの方だった可能性もあるようだ。当時のトヨタ7にはターボ仕様とノンターボ仕様が存在。もしターボ仕様であればレーシングカーのベースエンジンは800psの最高出力を持っていた。サスペンションは前後ともダブルウイッシュボーン式で、当然4輪ディスクブレーキを装備する。