ディフェンダー史上最強モデル「ディフェンダー・オクタ」が発表! 635ps/750Nmの4.4L V8マイルドハイブリッドを搭載

ジャガー・ランドローバー(JLR)は7月3日、ディフェンダー史上もっともタフなモデル「DEFENDER OCTA(ディフェンダー・オクタ)」を発表した。7月11日〜14日に英国で開催される「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024」で一般公開される。なお、日本には「ディフェンダー・オクタ(130台/予定税込価格2037万円)」と、生産初年度限定モデル「ディフェンダー・オクタ・エディション・ワン(90台/予定税込価格2224万円)」が導入され、まもなく正式受注が始まる。

「パワフルなV型8気筒ガソリンエンジンと、画期的な6Dダイナミクスサスペンションテクノロジー、精巧な仕上げ、独自のディテールなどを備え、希少性が高く、非常にタフで魅力的なクルマが誕生しました」(ディフェンダー担当マネージングディレクターのマーク・キャメロン氏)

ディフェンダー・オクタ」という名称は、地球上で最も硬く、最も人々を魅了する鉱物であり、特徴的な外観と耐久性を有する8面体(octahedron)形状のダイヤモンドに由来する。この形状からインスピレーションを得た「ディフェンダー・オクタ」は、強靭さや弾力性、人目を引く魅力、希少性や価値を象徴している。各シグネチャー・グラフィックパネルには、機械加工とサンドブラスト仕上げを施したチタニウムディスクにグロスブラックの菱形のロゴをはめ込んだ、新たな丸形のダイヤモンド型グラフィックをまとう。

パワーユニットは635ps/750Nm(※)を発する4.4L V型8気筒ツインターボガソリンエンジンと8速ATを組み合わせるマイルドハイブリッドシステムで、4.0秒の0-100km/h加速を誇る。6Dダイナミクスサスペンションをはじめとする革新的なテクノロジーを採用して大幅に改良したシャシーコンポーネントは、ダイナミックな走破能力を新たな高みへと押し上げた。22インチの軽量アロイホイールとオールシーズンタイヤを選択すると、最高速度は250km/hに達する。
※ダイナミックローンチモード選択時は最大800Nm

エクステリアは、これまで以上に大胆かつタフになり、際立った個性を放つ。車高を上げ、スタンスを広げ、ホイールアーチを拡大することで、圧倒的な存在感を手に入れた。再設計されたバンパーはアプローチアングルとデパーチャーアングルを向上させ、同時に強靭なアンダーボディプロテクションを備えており、ドライバーは自信をもって悪路走行に挑むことができる。渡河水深は最大1mを実現した。

インテリアは、新たなバーントシエナカラーのセミアニリンレザーにエボニーのKvadratテキスタイルトリムの組み合わせが標準装備となるが、ライトクラウド/ルナのUltrafabrics PUまたはエボニーのセミアニリンレザーを選択することもできる。

前席には、サポート力に優れボルスターと一体型のヘッドレストを備えた新型パフォーマンスシートが採用された。また、「ディフェンダー」初採用となるオーディオ技術、ボディ&ソウルシートにより没入型の音楽体験が楽しめるのも特色だ。ボディ&ソウルシートは、音楽業界のエキスパートであるSUBPAC社、コベントリー大学と共同開発したもので、前席(運転席と助手席)の乗員は、音楽を聴くと同時に体感することができる。6種類のウェルネスプログラムも利用可能で、乗員をリラックスさせたり、移動中の認知反応を改善する手助けをしたりする。

ディフェンダーを担当するマネージングディレクターであるマーク・キャメロン氏は「ディフェンダー・オクタ」をこのように紹介している。
「新しい 『オクタ』により、私たちは『ディフェンダー』の潜在能力を最大限に引き出します。これは、まさに能力の幅を定義するものであり、当社のエンジニアリング部門の最高のテクノロジーと才能を結集させることで達成できました。パワフルなV型8気筒ガソリンエンジンと、画期的な6Dダイナミクスサスペンションテクノロジー、精巧な仕上げ、独自のディテールなどを備え、希少性が高く、非常にタフで魅力的なクルマが誕生しました」

ディフェンダー初採用となる油圧連動式6Dダイナミクスサスペンションテクノロジーは、ハードウェアとジオメトリーを大幅に変更し、より進化させており、オンロードでもオフロードでも、妥協のないドライビングを可能にする。

「ディフェンダー・オクタ」は標準のディフェンダー110と比べて、車高は28mm高く、スタンスは68mm広くなっている。これにより優れた最低地上高と安定性を確保。より長く、強化されたウィッシュボーンや、独立したアキュムレーターを持つ独自のアクティブダンパーなど、改良版サスペンションコンポーネントにより、オフロードではホイールアーティキュレーションを最大化し、オンロードではロールを抑え、いかなる路面においても、他に類をみない信頼感と制御性を確保する。また、ブレンボ製キャリパーを備えた400mm径のフロントディスクブレーキと、従来のディフェンダーよりもクイックなステアリングレシオにより、俊敏かつ正確になった応答性も特徴に挙げられる。

開発陣は「ディフェンダー・オクタ」の性能や強靭性を前人未到の領域に到達させるために、高速オフロードおよび高速オンロードでの耐久性など、1万3960回超の追加のテストを含む、特別な試験・開発プログラムを作り上げた。JLRスペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)担当ディレクターであるジャマール・ハミーディ氏は次のように述べている。
「当社のハイパフォーマンスモデルのエキスパートたちは、路面状況に関係なく、過去最高の『ディフェンダー』を作り上げるべく、3年にわたって弛まぬ努力を続けてきました。その結果、『ディフェンダー・オクタ』で不可能を可能にしたのです。車両全体のコンポーネントを再設計しており、『ディフェンダー・オクタ』は、地球上のあらゆる場所で壮大な冒険を可能にする完璧なパートナーとなるでしょう」

デフォルト設定のコンフォートモードに加え、ダイナミックモードではステアリングホイールに配置した透明なシグネチャーロゴボタンを一度押すだけで、車両のステアリングやアクセル、サスペンションのセッティングを調整し、オンロードでのパフォーマンスに特化した究極の体験を提供する。 さらに、このボタンを長押しすると、OCTAモードにアクセスできる。これは「ディフェンダー」初のオフロード走行時のパフォーマンスに特化した専用モードで、究極のコントロール性能とドライバーの信頼性を確保するために特別に開発された。このOCTAモードでは、滑りやすい緩い路面での最適な加速を実現するオフロードローンチモードも使用可能。トラクションコントロールの設定をTracDSCまたはDSCオフにすると、独自のオフロードABSキャリブレーションが作動し、滑りやすい路面での最適なブレーキ性能を発揮する。

よりテクニカルなオフロード走行時は、ディフェンダーファミリーのテレインレスポンスの各モード(砂地、泥/轍、草地、砂利、雪、岩場に特化したキャリブレーション)を指先ひとつで簡単に選択できる。そして、ボンネット下の映像を車内中央のスクリーンに表示し視認できるClearSightグラウンドビューのようなオフロードドライバーエイドがサポートする。

生産初年度のみの設定となる「エディション・ワン」は、専用装備として、新たなエクステリアカラーのフェローグリーン、カーキおよびエボニーのUltrafabrics PUおよびシームレスニットのインテリア、チョップドカーボンファイバーの新しいディテール、20インチ鍛造アロイホイール、オールテレインタイヤなどが与えられ、「ディフェンダー・オクタ」のタフさやアグジュアリーさが一層強調されている。

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