1977年に初代E24型が誕生した6シリーズは「世界一美しいクーペ」と称され、その後のBMWのクーペモデルに大きな影響を与えた伝説のモデルで、2019年に惜しまれつつ生産終了となった。
Autonewsによると、BMWが8シリーズ、そしておそらく4シリーズも廃止するのに伴い、6シリーズがクーペとコンバーチブルの両方の形で2026年に復活すると言う。これは、2018年に消費者が求めていたことに逆行しているが、BMW唯一の2ドア4人乗りモデルになるのであれば、納得できるかもしれない。実際、BMWはディーラーに対しては新型6シリーズの開発を認めているようで、「主流の車は人気がありますが、ニッチな車も用意する必要があります。BMWは、顧客が求めているものに合わせようとしています」という旨の説明を受けたと伝えられる。
別の情報筋では、新しい6シリーズは、ガソリン、ハイブリッド、EVをサポートするBMWのクラスターアーキテクチャーを採用、多彩なラインナップが用意される予定だという。また、パフォーマンスを重視する少量生産のクーペとコンバーチブルは電動化によりパフォーマンスを大きく向上させる一方、ほかのラインナップについては、大気汚染物質の排出量を減らしつつBMWの伝統的なパフォーマンスを維持するために、主にハイブリッド車になるものと予想されている。
続いて2023年に発売されたばかりのフラッグSUV、“XM”についての噂だが、こちらは1代をもって2028年に生産が終了、フルエレクトリックバージョン(XM EVクロスオーバー)の計画は消え、後継モデルも導入されないのだという。
これらの噂は本当なのだろうか? 同社では、「BMWは方針として、将来の製品開発に関する第三者の憶測にはコメントしませんが、最近の報道が注目を集めていることから、ひとまず明確にする必要があると考えました。6シリーズを2026年モデルとして市場に再導入する計画は現段階で存在せず、XMの後継車の将来については何もお伝えすることはございません」と伝えており、現状では噂を否定した形ではある。
しかしあくまで“現状”の話である。「世界一美しいクーペ」の復活に期待せずにおられないファンも少なくないだろう。