新しい「オフロードデザインパッケージ」を設定。アダプティブエアサスペンションと組み合わせると最低地上高は標準設定より10mm高い195mmに
フル電動SUVとして登場した第2世代となる新型「マカン」は、今年1月にワールドプレミアされた際に「マカン4S」と「マカンターボ」の2グレードが発表されたが、このたびの国内受注開始に合わせた形でエントリーグレードの後輪駆動モデル「マカン」と、四輪駆動の上級グレード「マカン4S」が新たに追加。新型マカンは4グレード展開となった。
100kWhバッテリーを搭載するエントリーモデル「マカン」は、マカン4に搭載している340psモーターをリヤアクスルに搭載する後輪駆動モデル。ローンチコントロールと組み合わせると、最大265kW(360ps)のオーバーブーストパワーを生み出し、最大トルクは563Nmを発生する。停止状態から5.7秒で100km/hに到達し、最高速度は220km/hだ。全輪駆動から解放されたことで、マカンはマカン4よりも110kg軽量になり、駆動に必要な電力が少なくなる。これによりWLTP の総合航続距離は最大 641km(EU仕様)となっている。
一方、総合で448(オーバーブースト時は516)ps/820Nmを引き出す2モーターの四輪駆動モデル「マカン4S」は、ローンチコントロールを使用すると、マカン4Sは0-100km/h加速を4.1秒で達成し、最高速度は240km/hに届く。WLTPの総合航続距離は最大606km(EU仕様)だ。このマカン4Sには、PASM(ポルシェアクティブサスペンションマネジメント)が標準装備となる。レベリングシステムと高さ調整機能を備えたアダプティブエアサスペンション、PTV Plus(ポルシェトルクベクトリングプラス)、およびリヤアクスルステアリングにより、シャーシをさらに最適化してパフォーマンスと快適性を高めることができる。
ちなみに、すでに発表済みの「マカン4」は408ps/650Nmを発揮し、5.1秒の0-100km/h加速タイムをマーク。最上級に位置づけられる「マカンターボ」は639ps/1130Nmを発揮し、0-100km/h加速を3.3秒でこなす。最高速はぞれぞれ220km/h、260km/hだ。
このたびの発表では新しいボディカラーであるスレートグレーネオが、すべてのマカンモデルで利用できるようになったこともアナウンスされたほか、20インチのマカンSホイールがホイールポートフォリオに追加された。また、すべてのモデルでオプションとして新しいオフロードデザインパッケージも用意されており、マカンの日常的な使い勝手がさらに向上している。荒れた未舗装道路や特に急な上り坂や下り坂も、これまでよりもさらに楽に乗りこなすことができる。フロントバンパーの形状が変更されたことにより、モデルによってはアプローチアングルが最大17.4度まで増加した (エアサスペンションがもっとも高いレベルにある場合)。アダプティブエアサスペンションと組み合わせると、オフロードデザインパッケージの最低地上高は 標準設定より10mm高い195mmになる。
オフロードデザインパッケージを選択した場合、フロントバンパー、サイドスカート、ディフューザーパネル、ルーフレールはボディ同色またはベスビウスグレーが選べる。ベスビウスグレーの21インチオフロードデザインホイールも選択可能だ。車両の外装色でオフロードデザインパッケージを選択した場合は、サイドブレードも同じ色でペイントされる。ルーフレールはブラック、シルバー、ターボナイト(ターボのみ)から選べる。マカン、マカン4、マカン4S でベスビウスグレーのインレイを備えたオフロードフロントバンパーを装着した場合、オフロードデザインパッケージと同様にアプローチアングルが拡大する。
マカンの電動化に伴い、ポルシェは人気のSUVモデルにまったく新しいディスプレイとコントロールシステムを導入した。ポルシェドライバーエクスペリエンスは、デジタルとアナログの要素を組み合わせたものだ。これには12.6インチの曲面ディスプレイを備えた計器クラスター、10.9インチの助手席ディスプレイ、拡張現実技術を備えたヘッドアップディスプレイ、コミュニケーションライトを備えたアンビエント照明が含まれている。ポルシェは、すべてのマカンモデルのスクリーンデザインを再び完全にアップグレードした。感情的な歓迎アニメーション、最新の外観、そしてディスプレイの背景色と周囲の照明を外装色に合わせて調整できる新しいテーマアプリが12色から選択可能になっている。
●新型「マカン」モデルラインナップ
・マカン:998万円
・マカン4:1045万円
・マカン4S:1196万円
・マカンターボ:1525万円
※価格は消費税込み。ハンドル位置は全車右