HW ELECTROがEV軽トラを発表

輸入EV商用車初 軽トラが登場

HW ELECTROは小型EVトラック”ELEMO”(エレモ)を発売しているが、11月20日よりそのラインナップに軽自動車規格の商用車”ELEMO-K”(エレモ・ケー)を加え予約販売を開始した。

エレモはHW ELECTROが製造・販売する小型EVトラックで、2021年4月に国内で初めてナンバーを取得。バッテリーの仕様によってELEMO120とELEMO200を販売開始。

こちらが先に発表されたELEMO。登録車として先行発売されたモデル。ELEMO 120 / 200ともに発表当初よりブレーキ性能などがリファインされている。EVゆえマスターバックを装着できないため、レバー比やパッドなどの改善を行なった。

荷台はフラットベッド、ピックアップ、ボックスとカスタマイズが可能で、業態によっての様々なニーズに対応が可能となっている。また、運行管理などIoTを利用したシステム構築も進められている。さらに災害時には「移動式バッテリー」としての活躍もできる。

そんなエレモにとって軽自動車版をリリースすることは、企画当初からの念願で、ようやく実現することができた。というのも、個人宅配業では軽自動車しか認可がおりないために、事業拡大には最大の切り札となっていたのだ。

今回発表されたELEMO-K。リヤオーバーハングを詰めて軽自動車サイズとした。軽トラをスタイリッシュに見せているのは、アンダーボディ(シャシー部分)のカウルの存在が大きいようだ。
リヤを詰めることで軽サイズに。ELEMO200ではこの部分に2ユニット目の
リチウムイオンバッテリーを積載していたが、ELEMO-KではELEMO120と
同様にラダーフレームの中央部分に1ユニットのみの搭載となる。

エレモのベースモデルは北米のCENNTRO社の製品で、それをモディファイして専用モデルを誕生させていた。そしてこのほど、リヤオーバーハングを短縮することで軽規格の寸法に収めることができた。

アルミ合金製のピックアップ荷台を架装。最大積載量は350kg。最大航続距離は120kmながら、バッテリーが少ないこともあって車両重量は850kgと軽量。

そのため、エレモ200ではリチウムイオンバッテリーをセンターとリヤオーバーハングの2箇所に搭載していたが、エレモ120と同様にセンターのみとしている。実はこの数字は、最大航続距離を示しており、エレモ・ケーはエレモ120と同様に6-8時間の充電で120kmとなっている。税込価格は249.7万円。

インテリアはELEMO120 / 200と同様。

特に大容量のバッテリーを持つことは今後大きなメリットとなり、冷蔵・冷凍車だけでなく、ワクチン搬送や、災害地支援などIoT管理も含めたEVならではの可能性が見えてくる。

現在ミニキャブMiEVが販売を中断していることから、新車で購入できる軽トラとしては唯一の存在であり、様々な業界からの注目度が高まっている。

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著者プロフィール

松永 大演 近影

松永 大演

他出版社の不採用票を手に、泣きながら三栄書房に駆け込む。重鎮だらけの「モーターファン」編集部で、ロ…