これまでで最もパワフルなアウディRSモデルの1つに
同ブランドでは、EVには偶数番号、ICEバージョンには奇数番号を付けるという新ネーミング戦略が取られる。A4後継モデルがA5となったのもその一環だ。
RS 7アバント開発車両を捉えたのは初めてではないが、これまでボディ前後にダミーコンポーネントを装着していたプロトタイプとは異なり、最終コンポーネントで構成されているのが特徴だ。
ニュルブルクリンク北コース周辺の路上で捉えたプロトタイプは、太い輪郭で囲まれた大型シングルフレームグリルを装備、これまで「起亜」風のグリルパターンが、ダイヤモンドパターンに変化している。またスリムな垂直エアカーテンのみだったコーナー部分には、二分割された大型給気口が初めて配置されているなど、かなり攻撃的なフロントエンドデザインが採用されている。ヘッドライトは現行型よりわずかにコンパクトだが、刷新されたLEDデイタイムランニングライトを内蔵した威圧的な形状は維持している。
側面では、分厚いサイドスカートを装備、ホイールアーチは標準A7よりはるかにワイドだ。またその下には、ブラック仕上げの量産型マルチスポークホイールが初めて装着されており、分かりづらいがその奥には巨大ブレーキがある。
リアセクションの注目は排気口だ。これまで左側のみにあったが、アウディらしい楕円形デュアルエキゾーストパイプを初めてインストール、現行型RS 6よりさらに内側に配置されている(左側も残っているがおそらくダミーだろう)。そのほかフル幅のLEDライトバーを備える、ブーメラン型テールライトの一部も見てとれる。
パワートレインに関しては、ほとんどわかっていないが、近年登場する高性能モデルがハイブリッドシステムに移行するケースが増えていることを考えると、RS 7アバントも同様になると考えるのが妥当で、フォルクスワーゲングループのポルシェ、ランボルギーニ、ベントレーなど多くのブランド同様にV8プラグインハイブリッドが予想される。このセットアップが搭載されれば、最高出力は700psを超え、これまでで最もパワフルなアウディRSモデルの1つとなるだろう。
新生A7ファミリー初となる高性能ワゴン「RS 7アバント」のワールドプレミアは、2025年内と予想されている。