F2マシン用エンジン搭載、ホンダ幻のスーパーマシン、40年の眠りより覚醒す!

ホンダ HP-X
ホンダは、8月18日に開催される『ペブルビーチ・コンクール・デレガンス』にて、HP-Xコンセプトを40年ぶりにフルレストアして公開することを発表した。

ホンダ HP-Xコンセプト

HP-Xコンセプトは、ブランド初のコンセプトカーとして1984年に公開。NSXの初期インスピレーションであり、フェラーリ テスタロッサや308 GTBなどを手掛けた世界的デザイナー、ピニンファリーナによってデザインされた伝説のモデルだ。

ホンダ HP-Xコンセプト

その全長は163.9インチ(4613mm)、全高わずか43.7インチ(約1100mm)で、短いボンネットを持ち、当時としてはかなり未来的フォルムと称された。上屋にはコックピットを包み込むバブルデザインの大きなキャビンが装備され、ドアではなくキャビンを覆う透明キャノピー(天蓋)を持ち上げて乗り込むスタイル。このキャノピーの後部はドライバーが制御するエアブレーキとしても機能する。また、このコンパクトなコンセプトカーの重量は、カーボンファイバーとケブラー素材の使用により、大幅に軽減されている。

ホンダ HP-X

パワートレインは、ホンダのフォーミュラ2(F2)レース(*)エンジンをベースにした、DOHC 24バルブ2.0L V型6気筒がミッドマウントされた。

*現在のFIA フォーミュラ2選手権ではなく、1984年シーズンまで開催されていたヨーロッパF2選手権を指す(編注)
ホンダ HP-X

アキュラデザインのエグゼクティブでペブルビーチコンクールの名誉審査員であるデビッド マレック氏は、「ホンダHP-Xコンセプトは1984年のトリノオートショーの主役でした。エンジニアリングの卓越性と最先端のデザインを披露し、極端なウェッジ スタイルは次世代の自動車デザイナーやエンジニアにインスピレーションを今も与え続けています」と語っている。

そして、「HP-X は結局生産されませんでしたが、今日のホンダとアキュラのモデルに見られる多くの新しいアイデアとコンセプトに影響を与えました。これらのブランドがルーツを忘れず、このユニークなコンセプトカーを復元して今年のペブルビーチコンクールデレガンスで展示してくれたことを嬉しく思います。」と締めくくっている。

ホンダ HP-X

80年代の子供たちの心を鷲づかみにしたコンセプトカーは、現代でも同様の刺激を与えてくれるはずだ。

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著者プロフィール

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APOLLO

1965年東京文京区生まれ・世田谷区在住。INS通信社を経て1996年に独立し、車ニュース配信会社アポロニュー…