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■ホンダが進めた個性的な原付バイク第2弾ダックス
1969(昭和44)年8月14日、ホンダから1967年にデビューして人気を獲得した「モンキー」に続いて、個性的な原付バイク「ダックスホンダ」が登場(発売は翌日)した。胴長の独特なフォルムと、犬のダックスフンドにちなんだペットネームがファンの心をつかみ、世界的なヒットモデルとなった。
レジャー用の小型バイクの先駆けとなったモンキー
1960年後半、レジャーバイクに注力していたホンダが最初に市場に投入したのが、現在も世界中に多くのファンを持つ原付バイク「モンキー」。その原型は、ホンダが経営していた遊園地“多摩テック”の遊具として開発された5インチのホイールを履いた小さな可愛いバイクだ。
これをベースに、1963年に小さくて楽しいレジャーバイクとして「CZ100」が輸出モデルとしてデビュー。海外で人気となったことから、1967年から国内で「モンキー(Z50M)」とネーミングされて販売が始まった。
モンキーは、構造が簡単な超小型・軽量、さらに分解組立が簡単なことが特徴の原付バイクで、エンジンはスーパーカブシリーズ用の49㏄空冷単気筒4ストロークを搭載。その後も進化を続けながら、現在も世界中で多くのファンに愛されている。
また、1978年にはモンキーの派生車「ゴリラ」も登場。モンキーは、“クルマに積み込んで目的に運ぶ”、一方のゴリラは“目的地まで自走して楽しむ”というコンセプトなので、その名の通りモンキーより逞しい雰囲気の原付バイクだ。
モンキーに続いた胴長の可愛いフォルムのダックス
ダックスは、モンキーに続くかたちで1969年に誕生。当初はフロントまわりを外して車載することも可能なモンキーに近いコンセプトだったが、その後の大人気を決定づけたのが、ユニークなT字型のプレスバックボーンフレームの採用だった。
エンジンは、モンキーでも採用された4.5psの49cc空冷単筒4ストロークOHCで、ミッションは自動遠心クラッチ付きの3速。クルマのトランクなどに搭載してレジャーに出かけることも想定され、当初ハンドルは折り畳み式で、フロントまわりも取り外し可能だった。
通常の原付バイクとは大きく違う胴長のフォルムと、犬のダックスフンドにちなんだペットネームがファンの心をつかみ、ダックスもまたモンキーに続いて世界的なヒットモデルとなった。車両価格は、スタンダードST50が6.6万円、当時の大卒初任給は3.4万円程度(現在は約23万円)なので、単純計算では現在の価値で約23万円に相当する。
その後も、多彩なバリエーションを展開しながら人気のロングセラーへと成長した。
いったん販売を中止したが、新型ダックス125が復活
世界的なヒットモデルになったダックスだが、誕生から10年となる1979年をもっていったん販売を終了。復活を望むファンの声に応えて、1995年には初代のオマージュモデルとして1度復活したが、そこから再びダックスの名は消えた。
そして、2022年に待望の「ダックス125」が復活した。最高出力9.4psを発揮する125cc空冷単筒4ストロークOHCエンジンを搭載し、ダックスとしては初の原付2種となった。
大型化したダックス125だが、ダックスらしさの象徴であるプレスバックボーンフレームをしっかりと継承。最大の特徴である胴長のフォルムに、2人乗りも可能なロングタイプのダブルシートも設定された。車両価格は、44万円と少しばかり高額ながら人気を集めている。ただし、2024年8月現在は諸事情もあり納車待ちになっているようだ。
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新型のモンキーもダックスも、エンジン排気量が125ccに大きくなってパワーアップし、装備も充実した原付2種となって復活した。残るは2009年に生産を終了したゴリラだが、新型ゴリラ125の復活を待ちわびているファンが多いのではないだろうか。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。