【このキャンピングカーが欲しい!】これはアイデア賞! 小さなポップアップルーフが使いやすさを大きくアップ

キャンピングカー長野 スペースキャンプCOOL
キャンピングカー長野・スペースキャンパーCOOLs(車両本体価格:688万6000円/展示車価格:721万3800円)
派手さはないかもしれないが、見れば見るほど“使いやすいそうだな”と思えるバンコン。それがキャンピングカー長野のスペースキャンパーCOOLsだ。スッキリと収まるウインドクーラーとFFヒーターが標準で冷暖房はバッチリ。さらに「Miniポップアップ」によってギャレー前の室内高を稼ぐなど、じつに見どころの多いモデルなのである。

TEXT●山崎友貴(YAMAZAKI Tomotaka)
PHOTO●Motor-Fan.jp

いろいろと痒い所に手が届いている快適バンコン|キャンピングカー長野・スペースキャンパーCOOLs

キャンピングカー長野といえば、バンコンを得意とするビルダーだが、その新作が「スペースキャンパーCOOL」だ。この時期にクールというのは、ちょっと時季外れ感があるが、キャンピングカーのポイントは四季を通じた快適性。夏のことも考えて購入したい。

キャンピングカー長野 スペースキャンプCOOL
キャンピングカー長野のスペースキャンパーCOOLs。ワイドロングワゴンをベースとしたスペースキャンパーCOOLが元祖だが、COOLsは標準ボディ標準ルーフがベースとなっている。そのほか、ワイドボディ・ミドルルーフがベースのCOOLwもラインナップする。
キャンピングカー長野 スペースキャンプCOOL
スペースキャンパーCOOLsの室内。生地の色などは自由に選択できる。

そのモデル名から、あらかた想像がつくとは思うが、同モデルの特徴はオリジナルのエアコンシステムを搭載していること。いわゆるウインドクーラーというタイプで、エンジン停止中でも快適な冷気を車内に送ってくれる。ウインドタイプなので、室外機を別途装着する必要がなく、外見をスッキリできるのが特徴だ。

キャンピングカー長野 スペースキャンプCOOL
ウインドクーラーが標準装備。
キャンピングカー長野 スペースキャンプCOOL
外側はご覧の通り、すっきりと収まっている。使用中はカバーを跳ね上げる必要がある。

では冬はどうなのかというと、同モデルにはFFヒーターが標準装備なのである。通常はオプションであることが多い装備だが、最初から付いているのは嬉しい限り。クールといいつつ、冬の車中泊でもヌクヌクと過ごせるのは嬉しい。

車内レイアウトはオーソドックスで、サイドドアから入ると、まずシューズボックス、冷蔵庫、ギャレーが配置される。ギャレーは大きめサイズで使いやすいが、バンコンの場合は女性でも中腰にならない作業できないケースが多い。そこで同社が考えたのが、「Miniポップアップ」だ。

キャンピングカー長野 スペースキャンプCOOL
車内の中央部分にギャレーを配置。コンロはないが、電子レンジが備わる。
キャンピングカー長野 スペースキャンプCOOL
ギャレーの隣にあるのは上開き式の冷蔵庫。

ポップアップテントのように上に開く開口部で、ギャレーの前に立つとちょうど頭上に空間ができるようになっている。これにより、腰を伸ばして作業ができるのである。

キャンピングカー長野 スペースキャンプCOOL
天井の中央にはミニポップアップルーフを装着。

さらに、8ナンバーを取得することも可能だ。キャンピングカーで8ナンバーを取得する場合、調理設備の前の空間が、床面から天井まで1600mmなければならないという要件がある。Miniポップアップは、この要件をクリアしているわけだ。

さらに、天井を開けることで新鮮な空気や地明かりを取り込むことも可能で、快適性にも一役買っているのである。

キャンピングカー長野 スペースキャンプCOOL
展開することでギャレー部分の室内高を稼ぐことができる。

車両後部はコの字形のダイネットが広がる。コの字形ダイネットのメリットは空間が対座式よりも広く、その上寝転がれることである。後部のマットはカウチスタイルで使えるように斜めになっており、2人であれば左右にそれぞれ寝転がってくつろぐことができるのは嬉しい。

キャンピングカー長野 スペースキャンプCOOL
シートはコの字にレイアウト。

車内壁は基本的にベース車両のトリムがそのままだが、家具と合わせたペイントウッド風の部材が各所に奢られている。その質感が心安らぐ雰囲気を作っている。なお、マットやクーラーの周りのトリムは、変更の相談にのってもらえる。

キャンピングカー長野 スペースキャンプCOOL
展示車はペイントウッド風の部材が各所にあしらわれ、暖かい雰囲気の室内が作り上げられていた。

ベッド展開すれば、1500×1900mmという3名分の就寝スペースに。2名で使えば、ダブルベッドなみに快適に寝ることができるはずだ。

その他、フリップダウンモニター、125Ahリチウムイオンバッテリー×2個、100Wソーラーパネル×2枚が標準装備になっているのも見逃せない。これで688万6000円の車体価格はお買い得だし、乗り出しですべての装備が揃っているので、すぐに快適を享受できるのも嬉しい。

キャンピングカー長野 スペースキャンプCOOL
フリップダウンモニターは標準。

派手さはないものの、見れば見るほど“使いやすいそうだな”と思えるバンコン。特に冷暖房が完全装備なのは、ますます夏冬が厳しくなっている昨今では、安心感につながる。またナローボディ車ベースなので女性でも運転しやすいし、普段使いもしやすそうだ。「いいバンコンないかな…」とお探しの方は、一度実車をチェックしてみてはいかがだろうか。

キャンピングカー長野 スペースキャンプCOOL
標準ボディがベースなので取り回しがしやすいのもスペースキャンパーCOOLsのいいところ。エアコンがつかないスペースキャンパーCsも609万4000円(車両本体価格)で用意されている。

キャンピングカー長野・スペースキャンパーCOOLs

■車両本体価格:688万6000円/展示車価格:721万3800円
■ベース車両:トヨタ・ハイエース スーパーGL(標準ボディ・標準ルーフ)
■乗車定員/就寝定員:6人/2人
■展示車のオプション装備:車体色パールホワイト 3万3000円/LEDヘッドライト 6万6000円/パノラミックビューモニター 3万74000円/インテリジェントクリアランスソナー 2万8600円/デジタルインナーミラー 5万5000円/322ショックアブソーバー 10万7800円

RVトラスト TR500C-LH

【このキャンピングカーが欲しい!】こんなキャブコン見たことない! 常識を打破したホテルのような居住空間が新しい

数多くのキャンピングカーを取材してきた山崎友貴さんをして「これは斬新!」と引き寄せられたのが、RVトラストのTR500 C-LH、その4人乗り仕様だ。今までのキャンピングカーの常識にとらわれない室内空間は、まるで高級ホテルの一室を思わせる。 TEXT●山崎友貴(YAMASAKI Tomotaka) PHOTO●Motor-Fan.jp

キーワードで検索する

著者プロフィール

山崎友貴 近影

山崎友貴

SUV生活研究家、フリーエディター。スキー専門誌、四輪駆動車誌編集部を経て独立し、多ジャンルの雑誌・書…