FIA世界ラリー選手権(WRC)は9月6日~8日、2024年シーズン第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャを開催。ヒョンデのティエリー・ヌービルが総合優勝を果たした。
荒れたグラベルが特徴であるアクロポリス・ラリーは長い歴史を持つ伝統のイベントで、2021年にWRCのカレンダーに復帰。近年は比較的スムースな路面や高速コーナーを持つステージも含まれるようになったものの、ドライであれば気温も高くなりやすいこともあり、依然として過酷なラリーのひとつとなっている。
今年のアクロポリス・ラリーは5日のシェイクダウンを経て、6日にデイ1として競技がスタート。前ラウンドを制した元王者セバスチャン・オジエなど、トヨタ勢はパンクやターボ周りのトラブルに見舞われる一方で、ヒョンデ勢は堅実に走行を続けオィット・タナックを先頭に1-2-3態勢を築く。そして、翌デイ2にはSS9終了時点でヌービルがトップに浮上し、ラリーをリードした。
また、オジエもステージトップタイムを複数回マークするなど追い上げを見せ、最終日デイ3の最初ステージとなるSS13終了時点では総合2位につけた。しかし、オジエはラリー最後のステージであるSS15でパンクし横転。ステージは走りきったものの、大きく順位を下げることとなった。
結果、ヌービルが今季開幕戦ラリー・モンテカルロ以来となる2勝目をマーク。2位にダニ・ソルド、3位にタナックが入り、ヒョンデがギリシャ戦の表彰台を独占した。
トヨタ勢はオジエが総合16位、エルフィン・エバンスは18位、勝田貴元は総合30位でラリーを終えている。
次戦のWRC2024年シーズン第11戦ラリー・チリ・ビオビオは9月26日~29日(日)に行われる。
2024年世界ラリー選手権 第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ結果(Top10)
Pos. | No. | Driver | Car | Time / Gap |
1 | 11 | T.ヌービル | ヒョンデi20N ラリー1ハイブリッド | 3:38’04″2 |
2 | 6 | D.ソルド | ヒョンデi20N ラリー1ハイブリッド | 1’36″8 |
3 | 8 | O.タナック | ヒョンデi20N ラリー1ハイブリッド | 2’57″3 |
4 | 20 | S.パヤリ | トヨタGRヤリス ラリー2 | 7’01″1 |
5 | 28 | R.ヴィルベス | シュコダ・ファビアRS ラリー2 | 7’01″1 |
6 | 21 | Y.ロッセル | シトロエンC3 ラリー2 | 7’31″9 |
7 | 29 | K.カイエタノビッチ | シュコダ・ファビアRS ラリー2 | 9’54″0 |
8 | 30 | F.ザルディヴァー | シュコダ・ファビアRS ラリー2 | 11’27″9 |
9 | 26 | J.マッカーリーン | シュコダ・ファビアRS ラリー2 | 12’27″2 |
10 | 32 | R.ダプラ | シュコダ・ファビアRS ラリー2 | 13’44″9 |
2024年世界ラリー選手権 ドライバーズランキング(第10戦終了時点)
Rank. | Driver | マニュファクチャラー | Pts. |
1 | T.ヌービル | ヒョンデ | 192 |
2 | O.タナック | ヒョンデ | 158 |
3 | S.オジエ | トヨタ | 154 |
4 | E.エバンス | トヨタ | 140 |
5 | A.フォルモー | フォード | 130 |
6 | K.ロバンペラ | トヨタ | 86 |
7 | 勝田貴元 | トヨタ | 80 |
8 | D.ソルド | ヒョンデ | 44 |
9 | S.パヤリ | トヨタ | 34 |
10 | E.ラッピ | ヒョンデ | 33 |
2024年世界ラリー選手権 マニュファクチャラーズランキング(第10戦終了時点)
Rank. | マニュファクチャラー | Pts. |
1 | Hyundai Shell Mobis World Rally Team | 413 |
2 | TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team | 388 |
3 | M-Sport Ford World Rally Team | 215 |