日産が「シルビア」を復活させるという噂が長い間流れ続けてきたが、それがいよいよ現実味を帯びてきた。
初代シルビアは、1964年の東京モーターショーで「ダットサン クーペ1500」としてお披露目されると、翌1965年に発売された。現時点で最終モデルとなっている7代目は2002年に姿を消したが、日産のグローバル製品戦略担当副社長イヴァン・エスピノサ氏が、海外メディアへ「シルビア/240SX」を復活させるかも知れないと語った。
同社スポーツカーラインナップにおいて、「GT-R」と「Z」の下に位置する第3のスポーツカーに「シルビア」の名を採用するよう動いているようで、電動化を念頭に置いて製造されることを明らかにしたが、プロジェクトはまだ初期段階にあると説明している。
また、「アーキテクチャがどのようなものになるか検討している段階で、電動化する場合は他社とのOEMを避け、開発をゼロから構築する必要がある」とも語っている。ただし、エスピノサ氏は「これには相当なレベルの投資が必要で、現時点では少し難しいことが分かっている」と付け加えおり、現状ではこのプロジェクトは流動的であることは間違いない。
発売時期は明らかにされていないが、同氏は「2020年代が終わる前に何かが見たい」とコメント。彼は次世代シルビアがどうなるかについて最終決定権を持っていないが、「トヨタとBMWがスープラとZ4で行ったように、パートナーと一緒に作るのではなく、社内で開発することを推進するだろう」と明言したという。
最後に「現在、シルビアの復活を実現するために全力で努力している。ただし、スポーツカー市場が縮小しているため、簡単ではない」と語り、遠い道のりではるが、事がうまく運べば「シルビア」の名が復活することは濃厚だろう。
この日産の新しいエントリーレベルのスポーツカーは、トヨタ「GR86」やスバル「BRZ」、今後発売される予定のホンダ「プレリュード」、第5世代で電動化されると予想されるマツダ「ロードスター」のライバルとなることは間違いない。