新興メーカーのクルマをも早くにキャッチ&チューン
これまで数え切れないほどの、メルセデス・ベンツ「Gクラス」とランドローバー「ディフェンダー」のチューニングキットを発売してきたマンソリーが注目したのは、イネオス「グレナディア」だった。
イネオスは英国の新興自動車メーカーで、2022年夏に新型SUV「グレナディア」が発売、世界中のSUV、オフローダーファンから注目を集めているモデルだ。
エクステリアを見ると、メルセデスAMG「G63」も赤面させるほどのカーボンファイバーで覆われている。フロントエンドには、グリルとボンネットの膨らみと組み合わされたスプリッターがあり、「MANSORY」 のエンブレムが誇らしげに飾られている。幅広のフェンダーエクステンションとリアバンパーもカーボンファイバー製で、通気口も一体化されている。
そのほかのアップグレードでは、エアロダイナミックルーフアドオンとLEDを追加、足回りには、グリップを強化するために「305/50 R20 XL」タイヤを巻いた新設計の20インチFV.9合金ホイールが装着されている。
マンソリーのチューニングモデルのほとんどは、ベースモデルよりローダウンされているが、グレナディアも20 mm(0.8 インチ)のリフトキットを装備、同社は、モデルのオフロード能力を向上させる目的で「サスペンション領域に大幅な変更」を加えたと語っている。
注目のパワートレインだが、BMW製の3.0リットル直列6気筒エンジンを搭載しているが、微調整されたECUソフトウェアと、フラップコントロール付きの新しいステンレススチール製エキゾーストにより、最高出力は350ps、最大トルク560Nmを発揮。オリジナルと比較して最高出力64ps、最大トルク110 Nmの増加となっている。
車内を見ると、キャビン全体をマルーンレザーの張り地で覆い、Arctic White のルーフと組み合わせているのが見てとれる。電動シートは通気性があり、後部座席の乗客は、背もたれの角度が変更されたため、より快適に座ることができるという。後部座席の間には、冷蔵庫とワイヤレス充電パッドを備えた新しいセンター コンソールもある。
さらに、センターコンソール、オーバーヘッドパネル、ステアリングホイール、スポーツペダル、ドアシル、ドアカードにカーボンファイバーをふんだんに追加しているほか、スタート/ストップスイッチがルーフライナー上に再配置され、マクラーレン「セナ」の雰囲気が漂っている。
マンソリーは、カタールで最初のイネオス「グレナディア」キットを発し、注文を現在受付中だが、かなり高い人気だという。