エンブレムが外され、テールライトの間の「PORSCHE」ロゴや、ダックテールスポイラー下の「Singer」の文字もないプロトタイプ
「シンガー・ヴィークル・デザイン」社は、米国・ロサンゼルスを拠点として、ポルシェを専門に扱うレストア専門ブランドだ。2022年には、ポルシェ「ターボ・スタディ・コンバーチブル」を初公開したが、なんらかの改良が加えられたプロトタイプをスクープした。
ターボ・スタディ・コンバーチブルは、1989年の第3世代「911」をベースに、第2世代「911」(930型)にインスパイアされた、ブランド初のオープントップモデルだ。ボディにはカーボンファイバーのボディにカリズレッドの塗装仕上げがされ、大型ダックテールスポイラーを装着している。またキャビン内では、5連のアナログメーターなど930を彷彿とさせる反面、スマートフォン充電器などを搭載している。
今回ニュルで捉えたプロトタイプだが、2022年に発表されたターボ・スタディ・コンバーチブルと何か違いがあるのだろうか?まずフロントフードのエンブレムが外され、テールライトの間の「PORSCHE」ロゴや、ダックテールスポイラー下の「Singer」の文字もけされている。
また、ミシュランタイヤに装着されたホイールは2トーンではなく、シルバー仕上げのホイールへと変更されている。そのほか大きな違いは見られないが、シャシーに何らかの調整を加え、あらたなセットアップをテストなど、改良モデルと予想される。
パワートレインは、メツガーの3.8リットル空冷フラット6に、電動ウェイストゲートと、専用の空冷式インタークーラーを備えた2基のターボチャージャーを搭載。6速MTと組み合わされ、オリジナルの930型の最高出力260psを遥かに超え、510psを発揮する。ただし、それほど高出力を求めない顧客には、最高出力456psにデチューンされてバージョンも用意されている。駆動方式は後輪駆動のほか、4WDを提供、オプションでは「スポーツ・エキゾーストシステム」を用意、刺激的なエキゾーストノートを堪能することもできる。
シンガーモデルは億を軽く超える高額な設定価格にもかかわらず、絶大な人気を誇っており、2022年のターボ・スタディ・コンバーチブルもすでに完売している可能性がある。この改良モデルでも2億円は軽く超え、3億円も見えるが、果たしてどんな進化がみられるのだろうか、注目だ。