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スパシャンの名を広めたのは年々進化するイヤーモデル
スパシャンが正式にブランドとして設立されたのは今から10年前の2014年のこと。現在では定番となるイヤーモデルの先駆けとして「2014」のリリースにまで遡る。もちろんいきなり広いユーザーに向けての製品化ではなく、それ以前からケミカルに関する研究は長く続けていたという。
「2014を発売する前、それこそ10代の頃からシャンプーやコーティングなど、いろいろな成分を混ぜて試してみるのが好きだったんです。その後、輸入車販売店を始めた際も自分なりに満足できるケミカルを模索していたんですが、このケミカルがお客さんの間で話題になって分けたりもしていましたね。はじめはペットボトルに注いでいたんですが、溶剤に高分子のものを使ったりすると染み出してきて……。そこで製品化する段階でガラス瓶に入れるようになったのが始まりですね」と、代表の香野氏。
当初は自社の抱えるユーザーコミュニティからスタートしたものの、販売を開始するとその効果の高さは瞬く間に多くのファンを獲得していった。しかし、それだけでは満足しきれず、もっといいものを開発しようと考え、さらに研究に没頭するようになっていったのだ。
その結果、2014を皮切りに最新のコンセプトを携え絶対的な効果を生み出すイヤーモデルを毎年発売。さらに途中からはイヤーモデルの改良版として、年数に「S」を加えたバリエーションモデルもラインアップするようになる。年々強化されるユニークな個性に魅了されたファンが年々増加していったというわけだ。
製品開発に止まらないスパシャンの野望とは
もちろんスパシャンはイヤーモデルのみが注目アイテムではない。というのもイヤーモデルはプロ仕様に近くい配合のため扱いが難しいため、誰にでも扱いやすいスタンダードなラインアップを用意したり、クロスや洗車スポンジ、バケツといった用品にも着目。全てのユーザーに対して効果的な洗車を楽しんでもらう商品バリエーションを目指しているのだ。
「ここ数年ではコネクションも増え、いろいろな人や協力会社と出会うことができました。だから今まではひとつの製品に対して僅かな意見を積み重ねていましたが、今ではひとつの製品に対するアイデアもどんどん上がってきます。だから開発スピードも今まで以上にペースアップし、これまでにない良いものをどんどん作れるようになっていますよ」(香野氏)
実はアメリカ大統領専用機のディテーリングまで行う現役磨き職人
ちなみに、自ら研究開発を行う代表の香野さんながら、日本のカーディテーラー協会の会長も務めるといった顔も持つ。そのため業界全体をサポートし、さらに技術を持った職人の地位向上も目標としている。その活動の一環として、先ほどアメリカの大統領専用機「エアフォースワン」のディテーリングプロジェクトにも参加。カーディテーリングの枠に収まることなく、様々な活動に力を注いでいるのだ。
グッズや用品のラインアップは今後さらに強化
「10周年の一括りではありますが、ここからの1〜2年はさらに変革の時だと思っています。カーディテーリング業界の地位向上もそうですが、スパシャン自身も大きく進化していきます。広がったコネクションとアイデアを活用すれば、今までにない製品もどんどんリリースできると思います。例えばノンケミカルの自然派アイテムなんて商品企画もありますね。そのほかクルマだけではなく美容やファッションなんて方向性もありますよ」(香野氏)
10周年を迎えさらに幅広いプロジェクトを計画しているスパシャン。これからも変わらずワクワク、ドキドキを提供するスパシャンの活動にご期待したい。