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■デミオに続いてアクセラにもSKYACTIV投入
2011（平成23）年9月27日、マツダは2代目「アクセラ」のマイナーチェンジで、マツダ独自の先進技術SKYACTIVを採用したモデルを追加した。高効率のガソリンエンジン“SKYACTIV-G”とAT（自動変速機）“SKYACTIV-DRIVE”の組み合わせで、燃費と出力の向上を達成した。
ファミリアの後継として誕生したアクセラ
長くマツダの主力大衆車として人気を獲得してきたファミリアの後継として、2003年にアクセラが誕生した。当時のマツダはフォードの傘下だったことから、プラットフォームをフォード「フォーカス」と共用したため、ファミリアより全幅が拡大された3ナンバーボディになった。
4ドアセダンと5ドアハッチバック（スポーツ）が用意され、スポーティでダイナミックなスタイリングが特徴。パワートレインは、1.5L／2.0L／2.3L直4 DOHCの3種エンジンと、4速ATおよび5速MTの組み合わせで、駆動方式は、FFベースで4WDも追加された。
アクセラは、海外では「Mazda3」として販売され、日本よりむしろ海外での人気が高く、3年3ヶ月で累計生産台数100万台を突破して、マツダの最短達成記録を更新。2代目が登場するまでの6年間で、世界中で200万台を超える販売を記録し、マツダの主力モデルへと成長した。
エコ・スポーツとして走りと燃費を磨いた2代目アクセラ
アクセラは、2009年初のモデルチェンジによって2代目に移行。2代目は、スポーティさを継承しつつ、環境性能も重視し、キャッチコピーは“エコ・スポーツ”である。
ワイド＆ローのスタイリングと、マツダで定着している“5ポイント（5角形）グリル”をフロントの低い位置に配置したダイナミックなフロントマスクが特徴。エンジンは、1.5L直4 DOHC、2.0L直4 DOHC直噴エンジンと、2.3L直4 DOHCターボの3機種が用意され、2.0Lにはマツダ独自のアイドルストップ“i-stop”が採用され、初代に対して15％も燃費が向上した。
さらに、後方からの接近車を検知してインジケーターで警告する“リアビークル・モニタリングシステム”や、急ブレーキ時にハザードランプを点滅させる“ESS（エマージェント・シグナルシステム）”など安全装備も充実させ、2代目アクセラも1ヶ月で7640台の受注を達成するなど好調なスタートを切った。
マイナーチェンジで先進技術SKYACTIV採用
2代目アクセラ誕生から2年後の2011年のこの日、マイナーチェンジでさらなる燃費と性能の向上を目指し、SKYACTIV技術が投入された。
SKYACTIVの採用は、同年6月に登場した3代目「デミオ」に続いて第2弾。SKYACTIVは、当時注目されていたハイブリッドなどの電動化技術に対抗して、マツダがエンジン搭載車で世界一のクルマを目指して開発した独自技術である。
アクセラで採用されたSKYACTIVE技術は、ガソリンエンジンの高効率化を図った“SKYACTIV-G 2.0”と高効率ATの“SKYACTIV-DRIVE”だ。
・世界一の高圧縮比を実現した高効率直噴ガソリンエンジン「SKYACTIV-G」
当時のガソリンエンジンの圧縮比は12程度が限界だったが、“SKYACTIV-G”は直噴化、燃焼室形状や排気系の最適化などで、圧縮比14という驚異的な高圧縮比を実現。
・スムーズな変速と高い伝達効率を達成したAT「SKYACTIV-DRIVE」
フリクション低減やロックアップ領域を広げるなど伝達効率を向上させ、滑りを感じないダイレクト感のあるATを実現。
両者を組み合わせることで、20km/L（10-15モード）の低燃費と高出力化の両立に成功した。車両価格は、2Lセダンで190万～205万円。当時の大卒の初任給は、20.1万円（現在は約23万円）程度であり、単純計算では現在の価値で217万～235万円に相当する。
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アクセラで投入されたSKYACTIV技術は、その後ディーゼルエンジンやMT、ボディにも採用され、ほぼ全モデルに展開され、2019年末には画期的な燃焼制御SPCCIを採用したエンジン「SKYACTIV-X」が投入された。最近は、マツダも電動化を積極的に進めているが、ベースとなるエンジンには今もACTIV技術が採用されている。
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