流行りのボディカラーや安全装備追加でより魅力的に「トヨタ・ヤリス クロス」【最新国産SUV 車種別解説 TOYOTA YARIS CROSS】

ヤリス3兄弟の中でもずば抜けた積載量を誇る「トヨタ・ヤリス クロス」。24年1月の一部改良ではさらにSUVらしいパワフルなグリルデザインに変更され、インテリアは7インチのカラーディスプレイを採用。今のトレンドを捉えてボディカラーの追加や安全装備のさらなる充実など機動力のある街乗りSUVとして時代を映している。
REPORT:竹岡 圭(本文)/塚田勝弘(写真解説) PHOTO:平野 陽 

街中で便利な絶妙サイズ ラゲッジの積載能力も秀逸

いまやサイズ的にズラリと揃ったトヨタのSUVラインナップ。その中で、小さい方から数えてふたつめに位置するのがヤリスクロスだ。

エクステリア

「GR SPORT」を除き、一部改良でピアノブラック加飾のアッパーグリルのパターンが変わり、力強い顔つきになった。外装色に新色の「マッシブグレー」を追加。最低地上高は、160 ~170 ㎜とやや低め。最小回転半径は5.3m。

小さいとは言っても、パッケージングが秀逸で、特に荷室スペースは目を見張るほど広く、ゴルフバッグとスーツケースを一度に積むことができるほどの収納力を誇る実力派。そのヤリスクロスが、2024年1月17日に一部改良を受けた。

インストルメントパネル

メーターパネルは、改良前の4.2インチから7インチに拡大し、視認性を高めた。「Z」と「G」の加飾が一部ガンメタリックに変わっている。コネクティッドナビ(車載ナビ付き)対応の8インチHDディスプレイをオプション設定する。

とはいえ、驚くほど変化があるわけではない。まずデザイン的にはグリルデザインの変更のみとなっている。アッパーグリルのパターンが、よりSUVらしい力強いデザインに変更されたのだ(「GR SPORT」を除く)。また、ボディカラーにマッシブグレーが新色として追加されている。最近グレー系の色は世界的にトレンドのようなので、流行に敏感な方には響きそうだ。

居住性

インテリアは少々変更があり、コンソールボックス付きフロントソフトアームレストが採用されたり、「Z」グレードの内装の加飾がガンメタリック色に変更されたり。中でも一番のニュースは、メーターに7インチのカラーディスプレイが標準装備となったことだろう。そして運動性能的には、安全装備がグレードアップされている。衝突被害軽減ブレーキの対応範囲に、バイクや交差点での出会い頭時の車両に拡大されている。

うれしい装備

6対4分割式の床面ボードを採用するのは珍しく、写真のように片側だけ荷室高を稼ぐことが可能。さらにボードは上段、下段に設置できる。
AC100V/1500W対応コンセント、非常時給電システム、外部給電アタッチメントが付くアクセサリーコンセントをハイブリッド車に標準装備。
月間販売台数     8265台(23年9月~24年2月平均値)
現行型発表    20年8月(一部改良 24年1月)
WLTCモード燃費  30.8㎞/ℓ ※「X(ハイブリッド)」のFF車 

ラゲッジルーム

ヤリスクロスの性格を考えると街なかが主舞台になることが予想されるので、そうした対応範囲の拡大は、かなり役立つ進化と言えそう。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.158「2024-2025 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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