クロスオーバーSUVのプロトタイプが、大型トレーラーを引いて牽引テストをする姿をよく見かけるが、今回はセメントブロックに代わって、同ブランドの2ドアスポーツカー「A110」をトレーラーに積んでいる。
燃焼式、ハイブリッド式、電気式のいずれであっても、メーカーは将来のモデルのプロトタイプに対して、徹底的なテストを実施する。そのひとつが牽引テストであり、ゼロエミッションモデルではより重要性が高まる。1000kg超えのA110と、牽引プラットフォームの重量は、電気モーターの動作と新型アルピーヌA390の牽引能力のテストには十分といえる。
捉えたプロトタイプは、厳重にディテールを隠しているが、4 つのドアとスポーツカーのような傾斜したルーフラインを備えていることがわかるほか、現在の同社初のモデルであるA110を視覚的につなぐ、急勾配のボンネットラインも確認できる。これは、A110の並んだ今回のスパイショットで、より鮮明になった。
量産型では、ルノー「メガーヌ E-Tech」や日産「アリア」と同じ「CMF-EV」プラットフォームを採用。後車軸の2つの電気モーターと前部の1つの電気モーターによってトップグレードでは最高出力は608psを発揮。トルクベクタリング(タイヤにかかるパワーを電子制御でスムーズにコントロールする機能)を搭載すると噂されている。また、最高出力400psの低出力バージョンも開発中とみられ、後続距離は約600kmと予想されている。