「実効空力ウイング」がシビックのマイチェンに合わせて市販されるってマジか!?

マイナーチェンジに合わせてウイングタイプのテールゲートスポイラーを新設定。
2021年に現行タイプとなる11代目シビックが誕生、そして2024年9月に6速MT専用のスポーティグレード「RS」を新設定するなどマイナーチェンジが実施された。そのグランドコンセプトは『爽快シビックevo.』というもの。現行シビックの魅力を正常進化させるという意思が明確なコンセプトを掲げている。そして車両のevo.ぶりに負けじと、ホンダアクセスが開発する純正アクセサリーもしっかり進化を遂げていた。

PHOTO&REPORT:山本晋也(YAMAMOTO Shinya)

三角形状で走りを磨くウイングは2024年11月発売

純正アクセサリー装着車はシビックRSをベースとしていたがスポイラーを含めてe:HEV(ハイブリッド)にも装着できる。

2024年9月にマイナーチェンジしたホンダ・シビック。2.0L2モーター”e-HEV”ハイブリッドと、1.5L VTECターボというパワートレインについては基本的に踏襲しつつ、フロントバンパーの意匠変更によりシャープさを増した顔つきとしたほか、6速MT専用グレード「RS」を新設定したことが話題となりました。

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2024年1月の東京オートサロンにて、プロトタイプが展示されたときから注目を集めていた「シビックRS」が市販開始…というわけで、公道試乗をする機会を得た。標準車との装備差や、新たにロードスポーツを意味するRSへと進化した背景、そして実現した乗り味についてお伝えしよう。 PHOTO&REPORT:山本晋也(YAMAMOTO Shinya)

そして、意外かもしれませんが、マイナーチェンジのタイミングでホンダアクセスが開発している純正アクセサリー群もリニューアルしています。その中でも大物アイテムとして注目なのがテールゲートスポイラーにダックテールタイプとウイングタイプの2種類を設定したことです。

もともと欧州向けに設定されていたというダックテールタイプのスポイラーも見逃せませんが、やはり気になるのは新形状のウイングタイプ・テールゲートスポイラーでしょう。このウイング下面には、写真でもわかるように三角形状の突起がズラリと並んでいます。

この形状は、ホンダアクセスが独自に見つけた『実効空力デバイス』と呼ばれるもの。整流効果により、スタビリティと旋回性能という相反すると思われる要素を、体感できるレベルで向上させるという形状です。しかも、ウイングを支えるステーと翼端板の間については三角形状を大きめにするなどウイング下面をフル活用しているのも注目ポイントといえます。

ウイング部の裏面には、ホンダアクセスが見つけ出した「実効空力デバイス(三角形状)」が配されている。
ステー外側には大きめの実効空力デバイスを与えているのがポイント。

テールゲートスポイラーのアップデートは神対応

大きな翼端板がレーシーな雰囲気。さり気なさを求める向きにダックテール型も設定されている。

ウイングタイプのテールゲートスポイラーは2024年11月中旬に発売予定ということで、試乗することはできなかったのですが、同様の実効空力デバイスを採用したシビックタイプR用スポイラーでは、直進時の安定性と素直なハンドリングという両面でのレベルアップが体感できたことを思うと、大いに期待が高まります。最新の実効空力は、どんな走りを見せてくれるのでしょうか。

そんな新形状のウイングですが、じつはステーについてはマイナーチェンジ前のシビック用アクセサリーとしてラインナップされていたテールゲートスポイラーと共通。つまり、すでにテールゲートスポイラーを装着しているユーザーは、ウイング部分を交換すれば最新の実効空力へアップデートできることになります。

そこで、ホンダアクセスではマイナーチェンジ前にテールゲートスポイラーを装着していたユーザー向けにウイング部分を交換するキットを用意する予定となっています。主翼交換キットの発売時期は2025年2月中旬で、価格は4万4000円。これはうれしい神対応ではないでしょうか。

マイナーチェンジ前のシビックで純正テールゲートスポイラーを装着していたユーザーはウイング部分を4万4000円でアップデートできるのは親切だ。

標準装備から消えたLEDフォグをアクセサリーで用意

LEDフォグライト(クリア)は6万3800円。イエロータイプも用意する。

また、マイナーチェンジ前のシビックはフォグライトを標準装備していましたが、新形状バンパーでは消えています。マイナーチェンジ後のバンパーに合わせたフロントグリルガーニッシュやロアグリルガーニッシュに加えて、LEDフォグライトも純正アクセサリーとして用意しているのはさすが。

写真からもわかるように、デザイン的なアクセントにもなるフォグライトなのも高評価でしょう。ちなみにライトの色は写真で確認できるクリアのほか、イエローも用意され、好みに合わせて選ぶことができるのもポイントです。

人気のブラックエンブレムは「e:HEV」を新設定した

Hマークと車名のブラックエンブレムはセットで設定される。

マイナーチェンジ前から人気の定番アイテムとなっている「ブラックエンブレム」については、従来のHマークと車名ロゴはそのままに、「e:HEV」も追加設定(5500円)しています。これはハイブリッド車オーナーからの、ブラックエンブレムで統一したいというリクエストに答えたもので、前述のウイングのアップデートと合わせて、ユーザーに寄り添った純正アクセサリーであると実感できるのでは?

ブラックエンブレムの基本セットは前後Hマークと車名ロゴで、1万1000円。

ラゲッジの使い勝手を向上させる実用系アイテムも充実

ロゴ入りラゲッジトレイは5万2800円。LEDルームランプは3850円。

撮影した純正アクセサリー装着車では、ロゴ入りでフィッティングも抜群のラゲッジトレイのほか、夜間に荷物を出し入れする際に役立つLEDルームランプやLEDテールゲートライトが装着されていました。こうした細かい気配り的アイテムが揃っているところも純正アクセサリーとしてユーザーの使い勝手を考慮しているからといえます。

マイナーチェンジしたシビックの購入を検討しているとなれば、車両カタログにも掲載されているウイングタイプのテールゲートスポイラーに着目しがちですが、他のアクセサリーについてもチェックすることで、より充実したカーライフが実現するかもしれませんね。

テールゲートの開閉に連動して光るLEDテールゲートライトは1万1000円。

純正アクセサリー装着車 アクセサリーリスト

LEDフォグライト:6万3800円
テールゲートスポイラー(ウイングタイプ):6万8200円
ブラックエンブレム:1万1000円
アルミホイールセンターキャップ・ブラックHマーク:1万7600円
ユーロホーン:8800円
パドルライト:2万2000円
パターンプロジェクター:3万3000円
ドアハンドルプロテクションフィルム:2750円
リアバンパープロテクションフィルム:3850円
ナンバープレートロックボルト:5390円
フットライト&シートアンダーライト:1万7600円
サイドステップガーニッシュ:3万800円
インナードアハンドル&ドアポケットイルミネーション:1万4300円
センターコンソールボックス&ドリンクホルダーイルミネーション:2万2000円
ラゲッジトレイ:1万4300円
フロアカーペットマット:5万2800円
LEDテールゲートライト:1万1000円
LEDルームランプ(ラゲッジルーム用):3850円
ドライブレコーダー前後2カメラセット:5万7200円

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著者プロフィール

山本 晋也 近影

山本 晋也

1969年生まれ。編集者を経て、過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰することをモットーに自動車コ…